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次世代機発売に向けて! 河野弘・SCEJAプレジデントに聞く―単なるPS4への序章ではない? SCEJAメンバーシップサービスを強化

ソニー PS3

次世代機発売に向けて! 河野弘・SCEJAプレジデントに聞く―単なるPS4への序章ではない? SCEJAメンバーシップサービスを強化
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2010年の6月よりサービスが開始され、今年で3周年を迎えたPSNのメンバーシップサービス「プレイステーションプラス」(PS Plus)。

2013年6月からサービスの拡充が続々と発表されている。6月19日から「フリープレイ」の対象タイトルにゲームアーカイブス123タイトルを追加。6月19日から7月16日にかけては15日の利用権を無料で提供し、昨日、8月8日からは店頭でPlayStation 3購入者に90日利用権のプロダクトコードをプレゼントするキャンペーンを展開している。

なぜいま、PS Plusなのか。ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアの河野弘プレジデント(以下、河野)にインタビューを行った。
(企画・インサイド編集部|聞き手・平林久和)


―――もうすぐ新ハードが発売されます。その事前準備といえるのでしょうか。メンバーシップサービス、PS Plusに力を入れていますね。

河野: 私たちは新しいハードやサービスをこれからも市場に投入していきます。そのためには技術だけではなく、ビジネスのあり方も進化しなくていけません。プレイステーションのファンを大切にする。もっと広く言えば、ゲームが好きな人を大切にしたいと考えています。

―――2013年7月はファミリーコンピュータが発売されて30周年。ゲーム業界ではこの話題で盛り上がりました。懐かしいゲーム特集は多かったのですが、ビジネス史についてはあまり語られませんでした。今、おっしゃられた「ビジネスの進化」とは、どんなことを指すのでしょうか?

河野: たとえば、ハードが毎週何台売れたとか。ソフトが累計で何本売れたとか。ゲームビジネスでは販売数量が重んじられてきました。2万台売れたとしても、同時期に2万人がゲームから離れてしまったら市場が大きくなったことにはなりません。私たちはPSNを運営しています。ネットワークビジネスも同様で、トータルアカウント数を増やすだけで業界全体が活性化することはありません。アクティブであること。日常的にハードを起動して、ソフトを遊んでいただける機会がどれだけあるのか? モノの販売量の単純比較ではなくて、アクティブユーザーを増やすことに力を注ぐべきだと考えています。

―――ゲーム産業はモノがよく売れることからできた産業でもあるので、販売量に注目が集まりがちです。ですが、ゲームもゲーム以外も、インターネット上のサービスはアクティブユーザー数を重要な指標にしていますね。

河野: はい。またアクティブユーザーを大切にするということは、すでにお客さまの顔が見えていることでもありますから、企業からしてみると良いサービスをつくりやすいというメリットもあります。

―――アクティブユーザーを増やすための方針はどのようなものですか?

河野: 数字的なことを先にお話すると、一度ゲームを遊んでくれた人の継続率を高めなくてはいけません。せっかくお気に入りの1本を遊んでいただいたのに、続いてゲームをしなかった、という状況をなくしていきたい。私が継続率にこだわる理由です。では、どうすれば継続率が上がるか。それはファンの方々に利便性やメリットを提供することにつきます。その具体的な方法のひとつとして、今年の6月からPS Plusのサービスのうち、PlayStation Storeで配信中のコンテンツから選択されたゲームを、回数や時間を気にせず遊べる「フリープレイ」をさらに充実させてきました。メンバーの皆さんは、定額料金で常時11タイトル以上、年間55タイトルが遊べるのに加えゲームアーカイブスも123タイトル以上定額で遊べます。更にゲームアーカイブスは毎月5タイトルを目安に増やしていきます。8月21日からは、国内外でも評価の高いプレイステーション3専用ソフトウェア『ICO』と『ワンダと巨像』もラインナップに加わりました。また、PS Plusメンバー向けの優待プログラムもあります。たとえば、東京ゲームショウのブースでは並ばずに各タイトルを試遊できる「プレミアムラウンジ」へのご招待などを行います。

―――PS Plusのメンバーが対象ということは、コアゲーマーを離さないようにする施策といえるでしょうか?

河野: その目的はありますが、ライトユーザー層も対象としています。今までゲームをしなかった人にも、豊富なライブラリーの中からこれまで気づかなかったゲームとの出会いを楽しんでいただきたい。ゲームソフトとの接触機会を増やしたり、口コミが拡散するきっかけになってほしいですね。ともすればゲームソフトのビジネスは、新作、しかも有名タイトルに走りがちです。それも良いのですが、時間がたっても色あせない名作、知る人ぞ知る傑作も、PS Plusによって、多くの人に知ってもらいたいと考えています。

―――定額料金制のコンテンツサービスは成功している例と失敗している例があります。成功しているものは「しがらみ」から逃れて、幅広くコンテンツを集めています。ゲームソフトのライブラリーを増やすためにサードパーティの協力体制はどうなっていますか?

河野: 定額料金制にしたときの収益の分配ルールをしっかりとすることは大事なポイントです。原則としてPS Plusにタイトルを提供頂くことで、PlayStation Storeにて通常の単品メニューを販売する以上に、より多くのメリットをメーカー様に感じて頂ける仕組みをご提案しています。例えばPS Plusに提供頂くタイトルは社内外の様々なメディアを活用して告知を行っています。その結果、露出機会が増えて、タイトル自体の認知度向上にも繋がります。また、新作が出てくるタイミングに合わせて、旧作をPS Plusで提供することでそのタイトルのベースとなるファン層を拡大することに貢献できます。このようにメーカー様にとっても、新たなビジネス拡大のチャンスとなるようにしています。こうしたコンテンツビジネスの基礎を固めたうえで、偏りのないジャンル選びをしてラインナップを広げていきます。

―――ゲームソフトの消費のしかたは定額制が主流になるのでしょうか?

河野: 他のコンテンツビジネス、映像配信、音楽配信、雑誌購読など。時代の流れとして定額制、いわゆるサブスクリプション型のビジネスモデルは増えていますね。
プレイステーション各機種のゲームソフトで言えば、DLC(ダウンロードコンテンツ)の売り上げが急拡大するなど、今までのパッケージソフト販売とは違った消費スタイルが広がっているのは確かです。しかしながら、全体の傾向を見て楽観するつもりはありません。PS Plusの利用料金を払っていただくからには、それに見合うサービスをしないと普及しないでしょう。生まれてから3年目に入ったPS Plusを、今、改めて充実させたのは、ゲームファン、プレイステーションのファンと私たちの間で新しい関係をつくるための決意表明でもあるのです。
《編集部》

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