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【GTMF2013】ネットゲームの面倒な部分、すべて引き受けます~痒いところに手が届く「モノビットエンジン」の全貌

モノビットはGTMF2013で講演を行い、同社代表の本城嘉太郎氏がオンラインゲーム向け統合ソリューション「モノビットエンジン」で、日本のネットゲームを世界最先端のレベルに加速させたいと熱くアピールを行いました。

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本城嘉太郎氏
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GTMF2013で、 モノビットは「モノビットエンジンのご紹介~プロ視点で開発された通信ミドルウェア & 統合サーバパッケージ~」と題した講演を行いました。壇上では同社代表取締役の本城嘉太郎氏が同社が展開するオンラインゲーム向け統合ソリューション「モノビットエンジン」で、日本のネットゲームを世界最先端のレベルに加速させたいと熱くアピールを行いました。

自ら『ウルティマオンライン』にハマり、オンラインゲーム開発をめざしたという本城氏。独立後も受託開発を続けながら、独自にネットゲームの研究開発を実施。数々のネットゲーム・ソーシャルゲームの受託開発を通して蓄積したノウハウを下地に作り込まれたのが、今回紹介されたモノビットエンジンです。他との差別化ポイントとして、単なるリアルタイム通信ミドルウェアではなく、ネットゲームの開発と運用に必要な機能がすべてそろった、通信ミドルウェア&統合サーバパッケージであることを強調しました。

「通信ミドルウェアの提供だけではネットゲームは作れても、すぐにユーザーも飽きてしまいます。運営を通した収益につなげるには、KPI分析やGMツールなどの足回りが不可欠ですが、予想以上に開発負荷が高いのです。これらをすべてご提供するのが、モノビットエンジンです」(本城氏)

具体的にモノビットエンジンは下記機能から構成されているといいます。またゲームクライアントはPS3・Vita・Wii U・3DS・XBOX360と家庭用ゲーム機をガッツリとサポート。もちろんiOS・Android・Unity・マーマレード・cocos 2d・ウィンドウズ・Flashと主要プラットフォームは一通り対応しています。過去の実績としてはスクウェア・エニックスのブラウザRPG『クリスタル・コンクエスト』や、NHN Japanから配信中の『ギルガメッシュサーガ』などがあります。

・モノビットライトニングネットワーク(ソケット通信を用いたリアルタイムゲーム用通信ミドルウェア)
・モノビットウェブフレームワーク(ソーシャルブラウザゲームなど、非同期型のウェブゲーム開発用通信ミドルウェア)
・モノビットアプリケーションサーバースイート(各サーバ機能があらかじめパッケージされた統合ソフト)
・モノビットデータベースアーキテクチャー(汎用データベースアーキテクチャで、負荷分散機能などをはじめ、柔軟性と運用性を考慮)
・モノビット KPI/GMツール(KPIレポーティングツールや各種GMツールなど)

また汎用サーバパッケージにはランキング・マッチング・ショップ・ロビー・DBリクエスト・オークション・チャット・メッセージング・ログイン認証・ギルド&合成&クエスト・ゲームサーバと、オンラインゲームによく見られる一般的な機能をすべて搭載。これらはいずれも、これまで本城氏らがオンラインゲーム開発を通して作り続けてきた機能で、少なくない血と汗と涙が流されてきたと言います。「そこで、いい加減イチから作るのではなく、汎用部品として提供できないかと考えたのです」(本城氏)

コンシューマゲームもサーバ開発の時代ですが、プラットフォーマー提供のネットワークライブラリだけでは、F2Pのゲームデザインに対応できないと本城氏は言います。一方でこれらすべての機能を自社開発するには、50-100人月が必要ではないかとのこと。実際に、これらの機能が未整備なままサービスインしてしまい、後から小回りのきく運営ができずに、ビジネスチャンスを逃してしまうタイトルも少なくないとのこと。そのためゲーム会社にはクライアントレベルの作り込みに集中してもらい、面倒な部分はうまく回避してもらいたい・・・本城氏はそう語ります。

さらに、ネットゲーム開発がはじめてという企業向けに、同社のエンジニアがサーバ周りの基本的な部分から開発協力も行っていると説明がありました。開発とサポートはすべて国内で行われているため、海外ミドルウェアにありがちな英語サポートや時差によるタイムラグなども皆無。他にグループ会社でネットゲームの運営代行を行う会社もあり、イベント設計や運用などの運営サポートも可能だと言います。

このほか本城氏は実例をあげながら、ネットゲーム開発・運営における各種機能やツールの重要性について説明しました。たとえばユーザーから「アイテムがロストした」という問い合わせがあった場合、アイテムログから該当するアイテムをいかに素早く特定し、確認できるかが対応のキモとなります(もしかしたら、そのユーザーは自分でアイテムを消費しているかもしれません)。

またフィールド画面からショップ画面に移動し、アイテムを購入後にフィールド画面に戻るといった処理をはじめ、ゲームでは1つのキャラクターを複数のサーバ上で管理することが頻繁に発生しますが、この時にデータベースの内容を自動的に同期させる機能なども備わっているといいます。こういった機能もネットゲームを長年続けてきた同社ならではのノウハウでしょう。

このほかイベント設計においても、「モンスターを*匹倒せ」「アイテムを*個集めろ」「フレンドを*人つくれ」など、さまざまな条件が考えられます。ただし、これらをユーザーごとにパラレルで管理するデータベースを構築するには、かなりのノウハウが必要なのも事実。こうした現場ですぐに役立つ機能が満載されている点が特徴だとアピールされました。

「これまでCEDEC2011から毎年2本ずつ講演が採択され、これで3年連続となりました。ある程度、国内のネットゲーム関連では信頼されているのかなと思います。ぜひ日本のコンソールゲームの良さはそのままに、世界に通用するネットゲームを開発するお手伝いをさせてください」と本城氏は語り、講演をまとめました。
《小野憲史》
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