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新システム詳細や次世代機開発に迫る『The Witcher 3: Wild Hunt』ゲームディレクターインタビュー

ソニー PS4

新システム詳細や次世代機開発に迫る『The Witcher 3: Wild Hunt』ゲームディレクターインタビュー
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E3 2013では、プレス関係者のみのクローズドミーティングルームでライブデモプレゼンテーションが披露された、ポーランドCD Projekt REDのダークファンタジーアクションRPGシリーズ最新作『The Witcher 3: Wild Hunt』。前回のハンズオフデモプレビューに続き、本作のゲームディレクターを務めるKonrad Tomaszkiewicz氏へのインタビューの模様をお送りします。

――前作『The Witcher 2』ではPC/Xbox 360が対象プラットフォームでしたが、今作『The Witcher 3』ではCD Projekt RED初となる次世代機での開発に取りかかっています。現行機から次世代機に開発が移行したベネフィット、そしてチャレンジを教えてください。

Konrad Tomaszkiewicz氏(以下KT): まず、過去のシリーズをプレイできなかったファンにゲームを届けられます。新しいハードはスペックが似ているので開発が楽になりました。『The Witcher 2』開発当時は、Xbox 360が4~5年目を迎えていて、ゲームを最適化するのが大変でした。PS3はシステムアーキテクチャが大きく異なっていたという点もあります。もしPS3に移植するなら、動作させるためにエンディング全体を書きなおす必要があったでしょう。PS4とXbox OneはPCに似ているので、ゲームのポリッシュにより多くの時間をかけられ、優れたグラフィックスや天候変化システムを描写できます。レンダリングも新しいシステムになりました。先日発表したアルファ版は、たった一人のプログラマーがグラフィッカーと協力して作ったものです。但しゲームのコードはコンパイルされておらず、製品版にくらべると2倍も動作が遅いです。

――次世代機での開発において、Microsoftやソニーからの支援はあったでしょうか。

KT: もちろんです。ハードの情報をはじめ、多くの面で我々を助けてくれました。実際に次世代機でゲームを動かし始めたら、ソニーやMicrosoftにさらなる協力を求めるでしょう

――ソニーはPlayStation 4でタッチパネルを搭載したコントローラー、またMicrosoftはXbox Oneで改良されたKinect 2を標準搭載しています。こうした次世代機の新しい機能を『The Witcher 3』で利用する予定はあるでしょうか?

KT: 既にいくつかのアイデアがあり、そうした機能を利用するつもりです。実際にコンソール上で動かす必要があるので、まだ導入はしていませんが、指の動きを認識するKinectの新機能をウィッチャーのサインなどで使ったり、タッチ操作でGUIをナビゲートするといったアイデアです。

――『The Witcher』シリーズの最大の魅力は、複雑なフラグ管理や選択肢によってユーザーが選んだ未来が細やかに変化していく点だと思います。『TES V: Skyrim』のようなオープンワールドを採用することによって、この魅力はどう変化していくでしょうか。

KT: オープンワールドゲームとマルチストーリーゲームを組み合わせるのは本当に大変で、たくさんの問題が生じましたが、我々は成功させました。今はそれを誇りに思っています。『The Witcher 3』がオープンワールドになって最も大変だったのは、『The Witcher 2』の時のように、プレイヤーの行動や場所を支配できないということです。プレイヤーはこの世界で最も大きい街であるNovogradを含める列島や島々を自由に移動できるようになり、各エリアにはそれぞれのストーリーラインや集めるべき情報が用意されています。情報を集めることで物語が進行します。そこでプレイヤーのとった選択は新しい結果を招きます。『The Witcher 2』と異なり、『The Witcher 3』では一度訪れた場所に戻ることができ、住人がいなくなったり増えていたりと、以前と様子が変わるのです。

――メインストーリー、およびサイドクエスト等も含めたゲームプレイ時間、ボリュームは、およそどれくらいになるでしょうか。

KT: 私の経験だと、毎回プレイ時間というのは異なりますが、『The Witcher 3』ではメインストーリーラインがおよそ50時間、サイドクエストがおよそ50時間を要すると見込んでいます。もし移動時間やモンスター探しの時間を含めるとさらに長くなるでしょう。現段階で確かなことは言えませんが、全部で100時間程度はかかるはずです。

――サイドクエストについて詳細を教えてください。

KT: プレゼンテーションでお見せした例も含め、たくさんのサイドクエストがゲーム中に用意されています。それらは、新たなモンスターハンティングシステム、ウィッチャーセンスシステム、非常にダークな没入感あるストーリーの組み合わせです。我々にとっていちばん大切なのはモラルチョイス(道徳的選択肢)と感情です。ゲームの世界で何かが起こった時、プレイヤーがどう感じたかを思い出す必要があります。プレイしているキャラクターになりきれるかが全てです。没入感が無くただ冒険して敵を倒すのは普通のゲームでしょう。ゲームが終わった後に、本当に冒険が終わったかのような気分になる、そういうゲームを作るのが私の夢でした。こうした印象は、よく出来た映画のようですが、映画は観客が見るだけの一方通行の娯楽で、インタラクティブ性はありません。ゲーム中にとった行動のせいであるエンディングを見てしまい罪悪感を感じたら、もういちどプレイしてやり直すことができます。

――『The Witcher 3』で新たに登場するモンスターハンティングやモンスターデータベースのシステムは、どういったインスピレーションから生まれたのでしょうか?

KT: まず前作で何が足りなかったかを、長い間考えました。主人公のウィッチャーはモンスターハンターだという特徴があります。彼は変異して生まれた人間であり、子供時代はモンスターを殺すために訓練されました。大半の人間はこの変異の過程で死んでしまいますが、ゲラルトは生き延びます。まるで道具のように扱われ、ほとんどのウィッチャーは感情を持たないので、彼が死んでも誰も気に留めないでしょう。ウィッチャーは人間を守るために生み出されたのです。ゲラルトは変異しながらも感情を持っているという特別な存在です。このような背景があり、我々はプレイヤーに「本当に自分はモンスターハンターだ」と感じさせ、これからモンスターと戦うのだという気分にさせ、モンスターの弱点を覚えさせる必要があると考えたのです。

――ライブデモを見た印象だと、モンスターハンティングやモンスターデータベースのシステムは、まるでシリアスな『ポケモン』や『モンスターハンター』のようでした。

KT: 私はどちらのゲームもプレイしていて大好きです。これらの原型は、原作小説の著者Andrzej Sapkowskiが本の中で描いていて、そこからインスピレーションを得ました。また同じような要素を持った他のゲームからの影響もあります。この業界では互いに影響しあうのが通例です。私はこんなゲームを本当にプレイしてみたかったので、ストーリードリブンのゲームとオープンワールドの組み合わせも、他のゲームに影響をあたえることを願っています。

――『The Witcher 3』の戦闘要素について、前作から変わった点、新しい点を教えてください。前作では序盤は難しいものの後半は簡単という難易度カーブがあり、Enhanced Editionにて修正されたと認識しています。

KT: 戦闘は、今回のプレゼンテーションだけでは見られないイノベーションがたくさんあります。『The Witcher 2』の攻撃は少ししかアニメーションが用意されておらず、見た目は良かったですが、戦闘の反応性という面で問題を引き起こしました。『The Witcher 3』ではひとつの攻撃に対してひとつのアニメーションがあります。各アニメーションのタイミングは同じです。攻撃シークエンスをキャンセルできるようになり、Parry(受け流し)、Dodge(避け)、そして敵を側面から攻撃することも可能です。これにより、キャラクターの完全な反応性と操作性を得られるようになったのです。それだけでなく、アニメーションの種類も増え、素早くターゲットを変更したり、他のサイドから攻撃できます。新しい攻撃やアビリティも追加され、“Fast”と“Strong”スタイルがあります。それぞれアニメーションや操作感、使い方が異なり、Fastは素早く小型のモンスターに、Strongは大型のモンスターに有効です。スペシャルアビリティを含む新たな機能も導入しました。複数の敵を同時に攻撃したり、敵の攻撃を避けて背後から攻撃し、より大きなダメージを与えられます。カメラ視点も変わって、戦っている敵の姿を追いかけるようになり、背後を取られにくくなりました。敵を見失わないので、先に攻撃されてしまうこともないでしょう。ターゲッティングシステムも改良しています。新たに追加されたウィッチャーセンスでは、戦闘中に敵の弱点を見つけられ、スペシャルアビリティで敵を弱らせることができます。

――『The Witcher 3』の恋愛要素について教えてください。ゲラルトが主役のシリーズは今作が最後とのことで、彼の将来的な女性関係、今後のシリーズの行方も気になります。

KT: 前作のようにセックスカットシーンがあり、『The Witcher 2』と同じ手法をとっています。恋愛関係はより複雑化し、プレイヤーはどの付き合いを深め、どのように振る舞うかを選択できます。小規模なロマンスイベントもあります。『The Witcher 2』のように娼婦も登場します。

――『The Witcher 3』はゲラルトが主役を務める最後の作品ということですが、ストーリー展開や今後のシリーズ展開が気になります。

KT: 『The Witcher 3』でゲラルトのストーリーを完結させたいです。ストーリーはこれまでで最高の出来です。これまでのゲームのストーリーだけでなく、小説版の物語もひとつにまとめています。一方で、過去のシリーズや原作を知らないファンでも楽しめるように執筆しました。もちろん、ウィッチャーシリーズに親しいファンにとって、重要でクールな事柄が用意されています。

――それでは最後に、日本のウィッチャーファン、アクションRPGファンに向けて簡単にメッセージをお願いします。

KT: 最高のRPGを作りたいと思っていますので、ぜひ我々をサポートしてください。もし成功すれば、ゲーム業界を発展・変化させ、RPGジャンルをより良いものにできると信じています。『The Witcher 3』を皆さんに気に入ってもらえると願っていますが、好きでも嫌いでもどうかご意見をください。プレイヤーの意見は我々にとって非常に重要です。我々自身もプレイヤーですから、この情熱をゲームに注ぎ込みたいです。

――どうもありがとうございました。
《谷理央》

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