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【ガチレポ!】第4回 究極のカレーを求めて・・・ローグライクのドタバタRPG『~聖魔導物語~』

カレーと聞いて思い浮かべるゲーム、みなさんは何かありますか?食べ物が登場するゲームは数あれど、物語の核を担うほどに大きな存在感をもって描かれるものは、そう多くないように思います。・・・そう、『~聖魔導物語~』を除いて!

ソニー PSV
主人公ププル(左)と、不思議系少女プニィ(右)
  • 主人公ププル(左)と、不思議系少女プニィ(右)
  • 魔王ギガディスに思いをよせる魔女クリオラ
  • 支離滅裂な言葉でププルに言い寄るギガディス
  • 登場するモンスターもユニークなモノがたくさん
  • こちらが動かなければ敵も動かない。じっくり考えて戦おう
  • スキルは非常に強力!ここぞという時のために温存しておこう
  • ダンジョン内ではカレーも作れる。食べればちょっとした恩恵が
  • 敵を一網打尽に出来る強力なアイテムも
カレーと聞いて思い浮かべるゲーム、みなさんは何かありますか?食べ物が登場するゲームは数あれど、物語の核を担うほどに大きな存在感をもって描かれるものは、そう多くないように思います。・・・そう、『~聖魔導物語~』を除いて!

というわけで、みなさんこんにちは。チーズ入りカレー好きのAmiです。第4回目となる今回はPS VitaのRPG、『ぷよぷよ』シリーズのルーツにもなったRPG『魔導物語』を題材にした新作ゲーム『~聖魔導物語~』の紹介です。

本作のジャンルは、不思議のダンジョン系、またはローグライクと呼ばれるものに分類されます。ランダム生成のダンジョンで、ダンジョンを出るたびレベル1からの再スタートとなり、死んでしまうとアイテム等を全て失う。というのがこのジャンルの特徴。

腰を据えて黙々としたサバイバルを楽しめる反面、その特性上、プレイ時間の割にはゲームの進行度合いが感じにくい面があるのですが、本作ではちょっとした工夫によって、「ゲームが進んでいる感覚」をしっかりと感じられるようになっているのです。

■カレー屋を救え!愉快なドタバタストーリー
主人公となるのは、カレーが大好きな少女・ププル。ひょんなことから謎の生物・くぅちゃんと、「伝説の魔導カレー」のレシピを手に入れてしまったププルは、カレーチェーン店「そこそこ一番」の登場で窮地に立たされている地元のカレー店「スマイルカレー」を助けるために、究極食材を手に入れようと奔走します。

登場するキャラクターたちは、カレー電波をキャッチできる不思議な少女プニィや、ププルに一目惚れしてしまった魔王ギガディス、その愛する魔王を追いかける魔女クリオラ、重度の中二病で変態扱いされる不憫な魔道士ゼオなど、愉快な設定の持ち主ばかり。

ナチュラルでほんわかと、可愛いけれど媚びすぎないキャラクターたちが、カレーと究極食材を巡る、面白可笑しいドタバタ劇を繰り広げていきます。

■配慮が嬉しい、オーソドックスな基本システム
ゲームは、固定マップの小規模ダンジョンと中規模のランダムダンジョンの2つひと組で構成されたダンジョンを攻略することで進んでいきます。

町からの移動はワールドマップ上からダイレクトに選択でき、ゲームを進めるに従って、別のダンジョンが新たな目的地として解禁。ダンジョン踏破の足跡を見た目から感じとれるので、ゲームの進行度合いも把握しやすいです。

各階層は比較的狭めで、数階進むごとにイベントが挿入されます。また、探索中は「落ちているアイテムが消失」や、「スキル使用不可」といった不利な効果が発生する特殊な階層・サプライズフロアや、大量のモンスターが巣食うモンスター部屋に足を踏み入れてしまうことも・・・。効果は次のフロアに移動することで消滅しますので、ヤバイと感じたら素早く先に進んでしまいましょう。

基本的に、ダンジョンには一度入ると後戻りはできません。外に出るには、特定の箇所でのみ出現する脱出用ワープポイントかアイテムを使う、最奥のボスを撃破する、もしくは死亡する、のいずれかになります。もし特殊アイテム「クーシー人形」を持たずに死亡した場合は、手持ちのアイテムとお金を失ってしまうので要注意!

幸いにも、階層には装備品を含めた種々雑多なアイテムが沢山散らばっていますので、それらを惜しまずガンガン使いつつ慎重に進めば、一度の挑戦で攻略することも可能です。遊び易いバランスなので、テンポよく進められます。

ダンジョン内での行動は、ププルが1歩or1回動くたびに、相棒のくぅちゃんと敵も1歩or1回動くというターン制を採用。回避や防御は出来ないので、位置取りの仕方や戦略性が大切になってくる、SRPGぽさを備えたシステムです。

攻撃方法は通常攻撃、アイテムの使用、投げる、スキルの4つ。スキルには沢山の種類があり、魔法攻撃をおこなったり、不明アイテムを鑑定したりできたりと有用なものが揃っていますが、使用回数に制限が設けられているので、使いどころが肝心です。

■頼れる相棒、くぅちゃんがサポート
相棒であるくぅちゃんは、ププルをサポートしてくれる頼もしい存在です。ププルとは違い、くぅちゃんはHPゲージのかわりに満腹度が個別に設定されていて、時間経過や敵からの攻撃によって減少、ゼロになると倒れてしまいます。

くぅちゃんは、その名前のとおり何でも「食う」ので、手持ちのアイテムを色々食べさせてあげましょう。食べれば食べるほどレベルが上がって強くなり、様々な専用スキルも習得します。

スキルによっては、後述する装備の合成ができるようになったり、レーザーが吐けるようになったり(笑)、アイテムを預かってもらえたり、状態異常に耐性がつくことも。積極的に食べさせていれば、向かう先で敵数体に囲まれたとしても、1人(?)で乗り切れるだけの高い戦闘力を発揮してくれるようになりますよ。

■カギは合成にアリ!装備を育てて強くなろう
どんな方法であれ、ダンジョンから脱出すればププルとくぅちゃんのレベルは1に戻ってしまいます。ここがローグライク特有のゲームが進んでいない感を醸し出す1つの要因でもあるのですが、本作ではキャラクターの代わりに、装備品の強化ができるようになっています。

装備は使い続けることで成長し、名称の最後に+1など、成長の度合いを表す数値がつきます。そして、+がついた装備は、同じ種類の装備同士で合成することで、その成長を上乗せすることができるのです。

例えば、探索中に手に入れた「水晶の盾」に、弱いながらも使い続けて成長させた「汚鍋のふた+2」を素材として合成すれば、「水晶の盾+2」が完成するといった具合です。この時、素材となる装備に特殊効果が備わっており、かつ、合成先の装備に空きスロットがある場合は、それも合わせて引き継ぐことができます。

合成は、冒険中であればくぅちゃんが。町であれば、自宅に居候している大クーシーにお願いしましょう。弱い装備でも合成を重ねれば強くなりますし、探索中に強力な装備を見つけた場合は、それをベースとして合成する事でより強力な装備を生み出すことができます。装備の強さはダンジョンから出てもリセットされません。ダンジョンに挑戦する回数に応じて、ちゃんと強くなっていけるので、成長の楽しさを実感できます。

■うれしい気配り、でも細かいバグがチラホラ
オプション設定からゲームのスピードを変更できたり、イベントシーンではスキップ機能、オート機能、音声付き履歴があるなどと、ちょっとした気配りは嬉しいところ。ですが、攻撃時のエフェクトの向きがキャラクターと向きと合っていなかったり、位置がズレるといった細かいバグがチラホラ見受けられるのは少し気になります。

私が遊んだ時は、不具合修正のバージョンアップ(Ver.1.01)が配信された後からだったので、実害のあるバグには遭遇したことはありませんが、配信前はフリーズやアイテム消滅といったものがいくつか存在していたようです。バージョンアップを適用できない環境にある人は、注意が必要かもしれません。

■サクサクすすむ、テンポの良さが面白い
全体的に見れば難易度自体は低めで、攻略がサクサクはかどるという点に遊びやすさを感じます。かといって緊張感がないわけではなく、どこまで続くか分からないダンジョンの中での、先を見据えたアイテムの取捨選択。強力な敵にどう立ち向かうかや、ピンチになった時の引き際の見極めといったポイントはちゃんと抑えられているので、あと少しだけ、あと1フロアだけ、と夢中になって遊びすすめられました。

PlayStation Storeでは体験版も配信されていますので、気になった方はぜひ触ってみてください。

★こんな人にプッシュ★
・コメディタッチなノリが好きな人
・ローグライクとは何ぞや?or苦手意識があるという人
・何かとカレーが好きな人

★その他備考★
・くぅちゃんがたまに見せる、蔑んだ表情がムカ可愛い(笑)

ちなみに、私は先日サウンドトラックも購入してしまいました・・・。耳に残るボーカル曲がいくつもあって、テンションがあがるのです。モンスター部屋で流れるハロウィン的で悪戯っぽいBGMなど、お気に入りが沢山あります(笑)

『~聖魔導物語~』は好評発売中。価格はパッケージ版が7,140円(税込)、ダウンロード版が6,300円(税込)です。

(C)2013 COMPILE HEART / Zerodiv
(C)D4Enterprise Co.,Ltd

■筆者プロフィール
Ami
元・ゲームグラフィッカーのボス戦好きなアマゾネス。超新米ライター。
ゲームは雑食で、国産から海外、RPGからFPSまでなんでも遊ぶ、食い散らかし系です。とりあえず、ゲームができればそれで幸せ。
ブログ:http://blog.livedoor.jp/xxxplus/
《Ami》
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