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アップルは電話を再発明したが、 自分たちは紙を再発明する・・・手書き入力に特化した「enchantMOON」

ゲームビジネス その他

UEI社CEOの清水亮氏
  • UEI社CEOの清水亮氏
  • 内覧会は五反田のゲンロンカフェで行われた
  • 発表会では簡単なトークショウも実施
  • 哲学者でCPOの東浩紀氏
  • 漫画家の安倍吉俊氏
  • 映画監督でCVOの樋口真嗣氏
  • 試作機のenchantMOONを持って記念撮影
  • ハンドルをこのように握ってメモもとれる
ユビキタスエンターテインメントは、手書き入力に特化したタブレット型コンピュータ「enchantMOON(エンチャントムーン)」のメディア向け内覧会を4月23日に開催しました。同社の清水亮社長は「アップルはiPhoneで電話を再発明したが、自分たちは紙を再発明したい」と意気込みを語りました。

また会場では哲学者で同社CPO(チーフ・フィロソフィー・オフィサー)の東浩紀氏、映画監督でCVO (チーフ・ビジョナリー・オフィサー)の樋口真嗣氏、漫画家で本機のデザインを担当した安倍吉俊氏も参加し、製品に関する各自の思いを語りました。会場には50人近くのメディアが集まり、注目度の高さが示されました。

enchantMOONは 8インチのフルカラーディスプレイ液晶を持ち、 画面に直接デジタイザーペンでノートをとるように文字やイラストを描くことができます。 文字通り「デジタルノート」という形容がしっくりくるデバイスでしょう。 Android OSをカスタマイズした「MOONpahse」を搭載し、起動してもアイコンやUI類は一切表示されません。かわりに「カメラ」と書けばカメラ機能が起動するなど、ユニークな操作系を有しています。

画面解像度はXGA(1024×768)ピクセルですが、「書き心地は同じ画面解像度のiPad miniとは比べものにならない」(清水氏談)といいます。筐体はマグネシウム合金で重さは699グラム。フロントカメラとセルフカメラが内蔵され、フロントカメラは本体上辺に設置。いちいち本体を持ち上げることなく、会議の板書などを撮影できます。

手書きした文字をキーワードにウェブを検索したり、ノートの内容を後からキーワード検索したり、ページ内にハイパーリンクを設置して相互接続したりも可能。ビジュアルプログラミング言語の「前田ブロック」でアプリを作り、機能を追加していくこともできます。すなわち「ガジェットに収まらない、新しい流儀のコンピュータ」というわけです。

清水氏は「目の前にコンピュータがあっても、プログラマは紙のノートでアイディアを練り、ホワイトボードを使って共有する。紙は単なる記録のためのメディアではなく、新しいアイディアを生み出すフィールドで、手書きは思考のためのツールだ」と説明します。また「iPhoneがスタイラスを捨てたのは間違いだった」と語り、指ではなくペンで入力するスタイルにこだわったことを明かしました。

一方で紙の最大の欠点は、言うまでもなく検索性と共有性で、コンピュータに軍配が上がります。この両者のいいとこ取りがenchantMOONというわけです。他のアプリやサービスとの連動も可能で、たとえば手書きのメモの一部をきりとってEvernoteにアップするなどの機能もあります。

enchantMOONではノートを取ったり、議事録をまとめたりといった用途だけでなく、▽デジタル教育・絵本▽契約書の作成▽アンケート調査▽書き込み型英語学習教材ーーといった用途に向くと言います。アンケート調査なら設問ごとに入力に要した時間も計測可能。英語学習なら文字通りテキスト上に直接アルファベットを書き込み、判定させるなどの教材が作れるというわけです。

プレゼンテーションの最後に清水氏は60年代のミニコン、70年代のワンボードマイコンやホビーパソコン、80年代に登場したGUIベースのマッキントッシュ、90年代のノートPC、2000年代のスマートフォンやタブレットといったように、コンピュータが10年単位でどんどん変化してきた歴史を紹介しました。では10年後の2023年には、コンピュータはどのような姿をしているでしょうか、と問いかけます。

IT業界ではアラン・ケイ氏の「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」という言葉が有名ですが、清水氏はかわりに同氏の「ソフトウェアに対して本当に真剣な人は独自のハードウェアを作るべきだ」という言葉を紹介しました。そして「最近になるまでこの言葉を知らなかったが、まさに同じことをしていた」とコメント。第一号機はシリコンバレーのコンピュータ歴史博物館に寄贈するとして、講演を締めくくりました。

「enchantMOON」の価格は39,800円で、公式サイトやアスキーストアなどで予約を受付中です。
《小野憲史》

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