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【日々気まぐレポ】第9回 『スーパーロボット大戦UX』は歴代最高と断言できるスパロボ

任天堂 3DS

ラインバレルは原作漫画版で参戦
  • ラインバレルは原作漫画版で参戦
  • ※味方です
  • 生身で宇宙もへっちゃらジョーイきゅん
  • うにゅ?
どうも、お久しぶりでございます。気まぐれライターひびきによる隔週連載「日々気まぐレポ」、早くも第9回目でございます。

隔週更新どころか隔月更新になっており申し訳ありません。そもそもが「気まぐれ」と冠している当連載なので大丈夫大丈夫ヘーキヘーキ。(震え声)

さて、今回取り上げたいソフトはといいますと・・・筆者が好んでいるソフトの傾向に薄々お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、バンダイナムコゲームスから3月14日発売となりましたニンテンドー3DSソフト『スーパーロボット大戦UX』になります。

『スーパーロボット大戦UX』は新旧様々なロボット作品が一堂に介したお祭りゲーム「スパロボ」シリーズの最新作です。任天堂の携帯機シリーズとしては初となる戦闘シーンのフルボイス化や戦闘アニメの立体視対応など、新たな試みが満載の作品となっています。あと何気にゲームハードの本体同梱版が登場したのも今作がシリーズ初ですね。

■意外性抜群の参戦作品
さて、まずはどこから触れますかって、参戦作品ですか、ですね。版権スパロボの醍醐味といえばこの話題です。避けては通れまい。今作の参戦作品は全16作品でそのうち半分の8作品が新規参戦作品となっています。結構比率高いですね。任天堂の携帯機シリーズはよく「実験的な参戦作品が多い」と言われますが今回も御多分にもれず濃ゆいメンツが揃っています。

「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-」や「蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH」については、テレビアニメ版が既に参戦済みだったので、大方予想通りだったという方もいらしゃるのではないでしょうか。「マジンカイザーSKL」も常連参戦組であるマジンガーシリーズの最新作だけあって期待していたユーザーも多かったように思います。

「鉄のラインバレル」もアニメ版が参戦していた『スパロボL』の時にファンから熱望されていたた「原作漫画版の参戦」もあっさりと今作で実現しました。

さて、問題(?)は残りのいわゆるサプライズ枠です。本来であれば随一の目玉コンテンツとなるような「リーンの翼」と「聖戦士ダンバイン」のダブル参戦も他のサプライズが濃すぎて若干埋もれがちになってしまっているほどです。(とはいえ、この共演もファンの夢の一つだったんですけども。)

まず一つ目が「『電脳戦機バーチャロン』シリーズ フェイ・イェンHD」です。いきなりぶっ込んできやがりました。これは、キャラクター単体での参戦となる非常に珍しいケースとなります。バーチャロイド「フェイ・イェン」と、ボーカロイドの「初音ミク」のコラボキャラクターで、HDは「ハート・オブ・ディーヴァ」の略。元を辿れば雑誌掲載のイラストが発端となるキャラクターとなります。CVがミクさんと同じく藤田咲さんであったり、戦闘アニメにいたっては、もう完全にミクさんご本人がイメージ出演されているのですが、『電脳戦機バーチャロン』シリーズの根幹の設定にも関わってくるれっきとしたシリーズオフィシャルキャラクターです。ボーカロイドモチーフということでマクロスFシリーズとの絡みにも注目したいキャラクターですね。

そして驚きの「SDガンダム三国伝 BraveBattleWarriors」。あの有名な「三国志」の登場人物をSDガンダムが演じているという変わり種の本作。ストーリーは基本的に三国志を踏襲しているのですが、昨今では逆に珍しくなった王道でヒロイックな展開で、どこか青臭いな、と思えるようなセリフでもSDガンダム達が真剣に喋っていることでより熱く素直に受け止めることができるので見ていて気持ちのよい作品です。SDガンダムだということで食わず嫌いをしていた方も是非一度見てみてほしいですね。

で、ですよ。SDガンダムですよSDガンダム!厳密に言えば初代『スーパーロボット大戦』などに出演していたのはSDガンダムなのかもしれませんが、アニメ作品の「SDガンダム」が参戦するのは本作が初となります。いやぁ・・・これはさすがに驚きました、人間とSDガンダムが同じ空間で喋って飯喰ってるとおもいきや同じ空間で巨大ロボットと(もちろん搭乗型のガンダムとも)共闘しているんですもの。字面だけでは違和感バリバリなのですがコレがスパロボに落とし込まれると極々自然に思えるんですからスパロボマジックは今作でも健在の模様です。更に言うと、SDガンダムである以前に彼らの人格は「三国志」に登場する実在の武将たちなので歴史上の人物が現代に現れた、という視点での他作品との絡み方も注目のポイントとなっています。

続きましては「HEROMAN」です。これは、アメコミの「スパイダーマン」や「X-MEN」で知られる巨匠スタン・リー原作のヒーローアニメとなっています。ロボットアニメかと言われれば確かに玩具のロボットが巨大化して戦う、という設定ですのでそうに違いはないのですが、どちらかと言えば等身大寄りのヒーローですでこれも驚きのスパロボ参戦となりました。これまたストーリーはヒーローに憧れる気弱な少年の成長物語、と王道中の王道で先入観にとらわれずとにかく1話だけでもいいので未見の人には是非おすすめしたい1作です。筆者個人的にはココ数年で見た新規ロボットアニメの中でもトップクラスに面白かったと断言できるアニメでした。

さて、スパロボ参戦にあたってはヒーローマンの能力の中に「オーグメント」という巨大化コマンドもあるのでさして問題はないと思っていたのですが、まさかのジョーイ君生身参戦がPVで明らかになったときは衝撃でした。生身の人間に近い参戦といえば、前作に参戦したイクサー1や今作にも参戦しているイクサー4ジャック・スミスなど確かにいるにはいるので昨今ではそれほど違和感がないのですが、超人的能力を持っているとはいえ、その中でも限りなく一般人寄りのジョーイ君がどう戦っていくのか気になるポイントでもあります。

そして大トリは「機神咆吼デモンベイン」。PCゲーム『斬魔大聖デモンベイン』やアニメと同名のPS2ソフトを原作にしたロボットアニメです。クトゥルー神話等を元ネタにした珍しいタイプのロボット作品で、魔術的要素でどことなくファンタジックな設定が多く含まれているのが特徴です。ファンからは長年スパロボ参戦が希望されてきた作品だったのですが、原作のレーティングがR-18ということもあり半ば絶望視されていたなか、今作で堂々初参戦となりました。

今作ではデモンベインの舞台となるアーカムシティももちろん登場。舞台が同じアメリカという設定の「HEROMAN」とのクロスオーバーが多く、新規参戦作品らしく本作の物語の本流部分を構築する1作品となっています。また、主人公機であるデモンベインが次々パワーアップしていくイベントも原作通り再現されているので、ストーリーが進むに連れて定期的に見せ場が出てくるのもファンには嬉しいポイントです。

■より遊びの幅が広がったシステム
今作で一番特徴的なシステムといえば、やはり「戦術指揮」が挙げられるかと思われます。マップ中に自軍の指揮を採るキャラクターをインターミッションで設定しておくことで、様々な恩恵が得られるという一風変わったこのシステム。例えば、かの名軍師である孔明先生を戦術指揮担当に設定すれば「プレイヤーフェイズ時の攻撃力10%上昇」や「サイズ差無視」といった特殊な効果が得られます。他にも周喩の「射撃武器の攻撃力10%上昇」や、森次室長なら「防御スキル発動率25%上昇」、スメラギさんの「搭載・回収時の回復率50%」などキャラクターの特徴や個性を反映した様々な効果が設定されています。

戦術指揮を担当できるキャラクターは物語を進めていくごとに続々と追加され、マップによって変えるもよし、気分によってお気に入りのキャラクターの出番を増やすもよしとスパロボらしい新しい遊び方ができるシステムとなっています。ちなみに筆者は名前に親近感があるのでマジンカイザーSKLのスカーレット大尉を多用しています。

他にも、本作には「特殊行動コマンド」というシステムが追加されています。これは、マップ中に使用することにより特定のユニットが周囲のユニットに何らかの影響を与えることが出来るコマンドです。ディスィーブの「ナーブクラック」のように味方の能力を向上させて逆に敵の能力を下げる、といった効果や、デモンベインの「アトラック=ナチャ」の敵を1ターンの間移動不能にする効果などユニークなものが揃っています。

他にも、ダブルオーライザーの「トランザムバースト」やハインドの「リフレクターコア」なども存在。原作では特徴的な活躍をした設定なのに、攻撃技でないためスパロボでは今ひとつ影が薄かった、というような技や機能にスポットライトを当てることが出来る革新的なシステムで、これはぜひ今後のスパロボにも生かしてほしいシステムのひとつですね。

■『第2次スパロボZ』をも凌駕する最高の戦闘アニメ
今作、なんといっても戦闘アニメが素晴らしいんです。まず立体視に新たに対応している点がひとつ挙げられます。これはもうほんと、伝えようがないので実際に見てもらうしかないのですが、この奥行き感や臨場感はスパロボ20年の歴史の中でもトップクラスに革新的な要素のひとつでしょう。

これはスパロボに限ったことではないのですが、アニメーションが進化していくに連れてエフェクトや効果線などが派手になっていく中で、どうしても画面がごちゃっとわかりづらくなってしまうことがあります。それを適度に抑えつつ、同時に迫力ある画面作りをするための手法として立体視への対応はまさに革新的な方法で、今作のスパロボは立体視をオフにしてみると「ちょっと地味かな?」と思うような戦闘アニメでも立体視をオンにすると、ただのビームライフルの連射でも大迫力のアニメへと変貌を遂げます。目に入ってくる情報量が格段に多くなるんですよね。特に今作では「奥から手前」への演出が意識されており、画面を立体的に使っているアニメが多数存在します。これは据え置きスパロボ最新作である『第2次スパロボOG』や古くは『スパロボ64』でも見られた演出なのですが、『スパロボUX』のそれは、従来型スパロボにおける戦闘アニメ演出の一つの到達点なのではないかと筆者は確信しています。

しかし、それだけでスパロボシリーズ最高と筆者に言わしめているわけではありません。戦闘アニメの出来自体もシリーズ最高峰なのです。スパロボシリーズの進化の歴史は戦闘アニメの歴史でもあります。戦闘アニメがより派手に進化していく中で逆に損なわれていったのがスパロボを「ゲーム」たらしめる上で欠かすことのできないテンポやスピード感といったものでした。確かに『第2次スパロボOG』や『第2次スパロボZシリーズ』のアニメは非常に派手で見応えもありました。しかしそれ故にどうしてもアニメが冗長になりがちで、一回見たらそれでいいや、というモノが多く存在しました。確かに全部見たくなかったらアニメの早送りや最悪は途中でカットといったこともできます、しかしそれではプレイヤーとしてはモチベーションがガクッと下がるのです。特に『スパロボZ』シリーズはこれらが顕著で「何もそんな弱攻撃を律儀に描写しなくても・・・」というアニメがとにかくいっぱいありました。そんな中で、これら「派手さ」と「テンポ」を両立してきたのが今作『スパロボUX』に連なる携帯機シリーズです。適度にカットインを挿入しつつ見せるところは見せる、カットするところはカットするとメリハリが効いており、またボイスがないことによって間を切り詰めた適度な尺をもってスピード感を演出しています。

『スパロボUX』では初めて戦闘アニメのフルボイス化がなされ、これらが損なわれるのではないかと危惧していたのですがそのような事はなく、携帯機シリーズおなじみのテンポの良い戦闘アニメは健在でした。『第2次スパロボOG』や『スパロボZシリーズ』で感じていた「確かに綺麗だけど見たいのはそういうのじゃないんだ」というモヤモヤっとしたものを全て払拭してくれているんですよね。しゃっきりあっさりと、しかしキメるところはしっかり見栄を切ってくれる気持ちのよさと、原作を意識した細かな演出の再現も忘れないそのバランスの良さたるや、まさしくシリーズ最高レベルの戦闘アニメに仕上がっています。

あと、これは個人的に気になっていることなのですが『スパロボZシリーズ』や『第2次スパロボOG』のようなイラスト調のユニットグラフィックよりも今回の『スパロボUX』のようなドット絵感を感じられるグラフィックの方がより「スパロボらしい」と思えるので気に入っております。

■従来型のスパロボとしては間違い無く歴代最高
今回はネタバレ防止のためにストーリーへの言及は深くしませんが、とにかくよくできています。筆者個人的には『スパロボW』がクロスオーバーや演出面において最高のシナリオであったと思っていたのですが、『スパロボUX』は『スパロボW』に勝るとも劣らない完成度で、久々に「シナリオを進めるのがもったいない」と思えるスパロボでした。

演出面においては、DVEが歴代最高レベルに多用されていることもあり、要所々々をよりドラマチックに盛り上げているのも好印象です。また、携帯機シリーズでよく見られた戦闘アニメ中の特殊な掛け合いや非戦闘キャラを交えるようなイベント専用セリフが、ボイスが付いたことにより無くなってしまうのではないか、と心配していたのですが、そのような事は全くなく、むしろ、これでもかと言うくらいその場限りの演出に力が入れられており驚かされました。筆者は様々革新的要素を取り入れた『スパロボNEO』がスパロボの最高峰だと認識していたのですが、かたや進化の乏しい昨今の従来型スパロボには少し閉塞感を覚えていました。しかし、今回の『スパロボUX』は無事に進化の袋小路を脱出してくれたと安心しています。今後のスパロボの展開に一縷の希望を見出すことが出来た今作、是非「従来のユーザー」にこそプレイしてみてほしい1作です。

『スーパーロボット大戦UX』は、好評発売中で価格はパッケージ版・ダウンロード版共に7,140円(税込)です。

(C)サンライズ・バンダイビジュアル・バンダイチャンネル
(C)XEBEC・竜宮島役場
(C)XEBEC/FAFNER PROJECT
(C)SEGA/AUTOMUSS/Crypton Future Media, Inc. CHARACTER DESIGN:KATOKI HAJIME
(C)創通・サンライズ
(C)創通・サンライズ・MBS
(C)ぴえろ
(C)B・P・W/ヒーローマン製作委員会・テレビ東京
(C)藤原忍/ダンクーガ ノヴァ製作委員会
(C)2006 デモンベイン製作委員会
(C)2008 清水栄一・下口智裕・秋田書店/GONZO/ラインバレルパートナーズ
(C)2009,2011 ビックウエスト/劇場版マクロス F 製作委員会
(C)2010 永井豪/ダイナミック企画・マジンカイザー製作委員会


■筆者紹介:ひびき
ゲームやアニメが大好きな駆け出しライター。
SRPGでは主人公格より脇役を優遇するタイプ。
ライラスをただの支援機と侮っていたら
とんでもない強ユニットで驚愕する。
ダンスティンガー→↑がお気に入り。

Twitter:hibiki_magurepo
《ひびき》

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