「ソーシャルゲームのすごい仕組み」 いま何が起きているか理解する最適の1冊

「ソーシャルゲームのすごい仕組み」 いま何が起きているか理解する最適の1冊

2012年5月5日(土) 18時07分
ソーシャルゲームのすごい仕組み
ソーシャルゲームのすごい仕組み

今年4月にアスキー新書より発刊された「ソーシャルゲームのすごい仕組み」は、分かりやすく、同時に深みを持った著作だ。著者のまつもとあつしは、ITや電子書籍、アニメなど幅広いジャンルをカバーするジャーナリスとして知られている。分野は様々に及ぶが、常に共通しているのは読みやすさにある。

丁寧な仕組みの説明と論点の提示は、取り上げられる分野に必ずしも詳しくない人が全体像を把握することの大きな助けになる。導入をやさしくすることで、同時により深い考察を可能する。入門書であると同時に、スペシャリストにも満足いく内容となっている。

「ソーシャルゲームのすごい仕組み」も、まさにそうした本だ。前半は、そもそもソーシャルゲームとは何かからスタートする。さらにその誕生から現在に至る歴史を追うことで、いま社会で起こっていることへの理解が及ぶ。

破竹の勢いで成長するソーシャルゲーム業界が、多くの人の耳目を集めている。また、ビジネスモデルの成否について、議論が沸騰している。しかし、実際にソーシャルゲームをやったことのない人も意外に多い。
本書を読むとソーシャルゲームの未経験者でも、その成り立ちや仕組みが理解出来る。また、的確に組み立てられえた構成は、ソーシャルゲームをよく知る人にとってはあらためて事実を確認する場となるに違いない。

後半部分は、ソーシャルゲームのより深い部分に切り込んでいく。RMTと呼ばれるゲームアイテムの現金化問題、偶然性と射幸心に絡むガチャと呼ばれシステム、高額の課金アイテムの支払をするユーザーの問題などが取り上げられていく。

議論の多い問題だが、著者自身の考え方に押しつけがましさはない。むしろ、問題取り上げ方に、その考えは反映されている。そして、最後にリアルの世界のゲームであるトレーディングカードゲーム(TCG)がいかに、ゲームの規範が築かれているかに触れる。TCGの経験が、ソーシャルゲームにも活かせるのでないかとの指摘でのまとめは意外な結論だった。

「ソーシャルゲームのすごい仕組み」
アスキー新書
まつもとあつし
http://index.ascii.jp/elem/000/000/010/10442/
定価: 780円(本体価格:743円)
発売日: 2012年4月10日




インタレストマッチ 広告の掲載について
(Article written by アニメ!アニメ)
関連記事
消費者庁、コンプガチャを禁止へ・・・ソーシャルゲーム各社に近く通知

5日付の読売新聞朝刊によれば、消費者庁はソーシャルゲームの「コンプガチャ」(コンプリートガチャ)について景品表示法の懸賞に当たると判断、近く見解を発表するとのこと。

ソーシャルゲームビジネスの根幹を成すアイテム課金制について消費者庁が規制を強化するのではないかという観測が広がっている事に対して、ディー・エヌ・エーは当面の規制強化は無いとの認識を明らかにしています。

DeNAやグリーなど6社「ソーシャルプラットフォーム連絡協議会」第一回開催 ― RMT対策強化など取り組み発表

NHN Japan、グリー、サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー、ドワンゴおよびミクシィのプラットフォーム事業者6社は、「ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会」の第一回会合を開催しました。

ソーシャルゲーム、従来のゲーマー層を取り込んでいることが浮き彫りに ― CESA調査報告

コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、携帯電話利用者を対象にした調査結果をまとめた報告書「CESASNS・ソーシャルゲーム&スマートフォン向けアプリゲームユーザー調査報告書」を発刊しました。



ゲームビジネスアクセスランキング


編集部おすすめ記事
[PR]インサイド楽天