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いま、地方都市が萌えてるらしい・・・山口で開催された「SHUNAN萌えサミット2011」をレポート

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インサイドの土本編集長と筆者とは(偶然にも)山口県周南市(旧:徳山市)の出身。その地元がですね、萌えているらしいんです。

たとえば徳山競艇場の公式サイト。競艇には似つかわしくない、ゲーム・アニメ調の壁紙が多数アップされています。ウィキペディア先生によると、2007年以降の一部レースで公式サイトやCMなどにアニメ・漫画調のビジュアルや主題歌を採用し、差別化を図っているんだとか。当然ながらこれ、周南市の事業ですからね。

今年の1月には「徳山競艇のサイトが今度はミク風に」なんて記事も掲載され、Yahoo!ニュースにもなったりして、思わぬ反響を呼んだほど。その後、マスコットキャラクターのミーナとみぃくは、応援歌姫ユニット「ティ・アラ」としてCDデビュー! 公式サイトではミュージック・プロモーションブックなどが無料配信されています。これ、かなりクオリティ高いですよ。いやー、びっくり。

そんな中、今度はアニメーターの「貞本義行氏(新世紀エヴァンゲリオン)が生まれ育ったまち」を掲げて、「SHUNAN萌えサミット2011ーファーストインパクトー」なるイベントが開催されるというニュースが飛び込んできました。この斜め上の連続っぷりは、いったいなんなのか。10月29日に開催とのことで、さっそく取材してきました。

本イベントは今年で第62回を数える「徳山のんた祭り」の一環として開催されたもの。主催は社団法人周南青年会議所です。開会式では木村健一郎・周南市長が「今日は『周南』ちゃんと『下松』ちゃんに会えるのを楽しみにしています!」とアピールし、心の中で「な、なんだって~!」と大きなツッコミを入れてしまいました。

あ、「周南」と書いて「まわり・みなみ」、「下松」(周南市の隣町です)と書いて、「くだり・まつ」と呼びまして、二人は「SHUNAN萌えサミット」の公式キャラクターなんです。こんなふうに、行政が全面的にバックアップした町おこし・地域おこしイベントだったんですね。知らない間に、こんなことになっていたとは・・・。

イベントは大きく、大型トレーラーの仮設ステージで行われたステージイベントと、商店街で行われたストリートイベントに分かれて進行。ステージでは山口県宇部市出身の声優で、アニメ「バカとテストと召還獣」で姫野瑞希役を演じた原田ひとみさんのミニライブ&トークイベントをはじめ、さまざまな催しものが開催されました。観客の中には、東京から参加したファンもいたほどで、これには原田さんもびっくりしていましたよ。

ちなみに原田さん、アニラジ専門番組「ウキウキ放送局!」(現在は「ウキウキ放送局!零」)のリスナー、通称「ウキナー」だったとか。これ、1986年10月から現在も放送が続いている長寿番組で、僕も高校生の頃によくチェックしていました。断続的とはいえ、アニメ「それいけ!アンパンマン」(1988年10月~)より2年も古いんですからね。それだけマンガ・アニメの潜在的ニーズが高いということなんでしょう。

一方ストリートイベントでは多数の地元コスプレイヤーが街を歩き、商店街をバックに、そこかしこで撮影大会。イケメン店員による執事喫茶もオープンするなど、歩きながら、ちょっとくらくらしました。毎日新聞地方版は10月30日の記事で「一日だけの“秋葉原”に老若男女問わず、多くの人が訪れた。」なんて報じたほどです。

また、みなみちゃん、まっちゃんのキャラクターをコラボした特産品ブースも登場。商店街には一足早く、萌えキャラによる観光アピールを打ち出した萩市須佐町から、イカ釣り漁師娘「海野みこと」も駆けつけ、特産品をアピールしていました。萌えキャラならぬ「藻えキャラ」の活躍に今後とも期待大です。

ステージイベントの一環で行われたパネルディスカッションでは、実行委員長を務めた周南青年会議所の今治総一郎さんと、徳山大学教授のマンガ家なかはらかぜさん、特任教授の原田一記さんが、萌えと町おこしについて熱く語り合いました。こんなふうに、本イベントは行政(周南市)と大学(徳山大学、YICキャリアデザイン専門学校)、そして産業(地元特産品)の産学官連携で進んだようです。

またイベント開催に当たっては、今治さんら実行委員会が貞本さんに会って、了承をいただいたとのこと。なかはらさんも「知財に関してはすべて許諾をとるように助言した」と語っていました。残念ながら貞本さんは今回、参加いただけませんでしたが、「前向きな印象で、手応えは感じた」そうで、今後うまくつながっていくといいですね。

こうした萌えカルチャーを生かした地域活性化の取り組みは、「聖地巡礼」ブームなどとも融合して、最近いろんな自治体で行われています。ただ、これらがネットワーク化されたり、情報共有されるまでには、至っていないような・・・・・・。「全国萌えサミット」なんて取り組みはどうでしょう、なかはら先生。

「それは、おもしろいアイディアですね。全国でイベントを順番に開催したり、旅行会社とツアーを企画したりすると、さらなる経済効果が見込めるかもしれません」。筆者の適当な思いつきに、マジメなコメントをいただき、大変ありがとうございました!  周南から県内、そして全国に「萌え維新」が広がっていけば良いですね。

またインサイドとしては、「マンガ・アニメ」だけでなく、そこに「ゲーム」がつくと、もっとありがたいところ。周南市にはゲーム産業がないのがネックではありますが、いまやインディーズでゲームを作って世界に配信できる時代なのは、周知の通り。学生諸氏の奮起を期待したいところです!
《小野憲史》

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