フリージャーナリスト/プランナーの池谷勇人氏による「動画共有時代における『動画投稿サイト』との付き合い方-実況プレイ動画を使ったプロモーションから見えてきたこと-」は、実際に講師がニコニコ動画でゲームの公式実況プレイに取り組んだ経験を語るものです。
池谷氏は実際にゲームメーカー協力を得て、ニコニコ動画の人気実況プレイヤーが海外のハードコアゲームにチャレンジする動画連載を展開。連載は2010年4月からスタートし、現在までに11タイトルをで実施しされているそうです。
メーカーとしてはこれまでのプロモーションとは異なる手法で多くのユーザーにリーチする施策としての狙いがあります。結果としては1タイトル当たりの平均再生数はYouTubeが約4万3000回、ニコニコ動画が約8200回という結果で、"過疎動画でもないが人気動画というわけでもない"という数値になったそうです。単体のタイトルでは第5回目が最多で、累計約11万再生という結果となりました。
良かった点としては露出の機会が増えた事やタイトルに興味が無い人でも楽しめるという事が挙げられます。しかし逆に、「ユーザーのコメント等を見ると、必ずしも動画の視聴者とゲームの購買層は被らないよう」とのこと。「エンディングまで見たい」というような要望も寄せられたそうです。知名度や話題作りには効果的なものの、購入に繋がるプロモーションかどうかという点は検証の必要がありそうです。あるいは、知名度や話題性を何かしら収益に変えるもう一つのプロセスが必要そうです。
また、当然ながら公式だから視聴数が伸びるという図式は成立せず、一般ユーザーのアップする動画との競争に勝つコンテンツが必要そうです。既に著名な実況プレイヤーを起用する、プレイするゲームを著名なものにする、少しひねった内容にする、といった工夫が考えられるとのこと。
編集部おすすめの記事
ゲームビジネス アクセスランキング
-
プレイステーション3版『頭文字D EXTREME STAGE』・・・開発者に聞く
-
【DEVELOPER'S TALK】据え置き機から携帯ゲーム機へ~追加要素満載でリメイクされた『ペルソナ3ポータブル』開発陣に聞く
-
「キミの心の応援団長」バーチャルYouTuber富士葵が込める想いとはーーキーマンインタビュー
-
なぜ「アイカツ」のライブ映像は、ユーザーを魅了するのか…製作の裏側をサムライピクチャーズ谷口氏が語る
-
ミドルウェア開発からゲーム制作まで~シリコンスタジオにPS3『3Dドットゲームヒーローズ』について聞く
-
【CEDEC 2013】「良いゲームには、良いマーケティングを」グーグル定元氏が語る楽しい広告
-
【CEDEC 2014】Cocos2d-xかUnityか・・・よりよい2Dゲーム開発のためのゲームエンジン選びと対策
-
イケメンはこうして作られる!「「その口…塞いでやろうか…?」250人のイケメンをLive2D化してわかった、成人男性キャラの魅力的な見せ方」セッションレポート【alive2019】
-
マリオの1コインは370万円の価値あり!? ドルより強いゲーム通貨
-
目黒将司×LAM 無二の個性派クリエイター対談-「目黒サウンド」「LAM絵」と称される“キャッチーさ”はどう育まれた?