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【ゲームニュース一週間】ニンテンドー3DSの発表がもたらすもの

ついにニンテンドー3DSの発売日と価格が公開されました。

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ついにニンテンドー3DSの発売日と価格が公開されました。

年内発売説もささやかれていたものの、2011年2月26日に 2万5000円(税込)での発売が正式に決定しました。

日本テレビとフジテレビが3D映像を毎日配信、ネットワークの存在を意識することなく様々な情報を届ける「いつの間に通信」を新たに実装、立体写真を撮影できる「ニンテンドー3DSカメラ」を搭載、対応ソフトを起動していなくても「すれ違い通信」が可能、過去のゲームボーイ対応ソフトをバーチャルコンソールで供給・・・など明るいニュースが多いものの、一方で来年という発売時期と2万円を越える価格が議論に。発表の直後に任天堂の株価が急落、2010年4~9月期の連結業績予想を700億円の黒字から20億円の赤字に下方修正するなど大きな影響がありました。

任天堂の岩田聡社長は、質疑応答において、年内発売しなかった理由を「年内に市場投入すると十分な数を用意するのは難しいであろうと判断したこと、それから、製品の完成度においても発売を今日発表させていただいた期日にさせていただければ、私たちが十分と思えるところに届くだろうと考えました」と語っています。

来年発売の理由が岩田社長のいうようなものなのか、他に何らかの理由があるのかは不明ですが、700億円の黒字転じて20億円の赤字とは穏やかではありません。

来年発売の理由が岩田社長のいうとおり供給面に関するものだとすると、年内発売で激レアとなったニンテンドー3DSの争奪戦に一喜一憂するのがいいか、クリスマス商戦という最大の山場を外した時期に発売されるのがいいか・・・という二択になります。

レアものとなれば転売などの動きが活発になります。オトナであればネットオークションを使った争奪戦にも参戦できますが、子供には夢のまた夢。指をくわえて新しいゲーム機をみているしかない心情は察するにあまりあるものがあります。

価格に関しては発表直後の質疑応答の段階で「据え置きのWiiより高い」と指摘されていますし、海外のゲーム系コミュニティでも盛んな議論が行われています。岩田社長は「プラットフォームとして健全なビジネスを持続可能にすること」とニンテンドー3DSの機能を理解した上での価値、「E3以降の手ごたえ、その他」を総合して2万5000円としたと語っていますが、この不況の中、カジュアル層がそれだけの額を払うのかどうかは現時点ではあくまで不明。

ただ、今後の露出で割高感が解消されていく可能性はないわけではありません。裸眼立体視というわかりやすさに加え、サードパーティとの足並みをそろえていくことが強調されているため、ソフトの力も期待できるかも知れません。

「ニンテンドー3DSが買いか否か」という質問には現時点では答えは出せません。「株価急落や連結業績予想の下方修正を受けてなお年度発売できなかったことを考慮し、値段に関してはソフトとの連携込みで納得度を見ていくしかない」というごくありきたりな結論になります。

発売が来年の2月になったことで、10月21日発売のPlayStation Moveと11月20日発売のKinectが足場を固める時間を得られた・・・という見方もあります。この猶予でモーションコントロールと裸眼立体視が棲み分けられるのなら、今後のゲーム界にも有益なのかも知れません。
《水口真》
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