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【E3 2010】コントローラーを使わないゲーム革命・・・Kinectを体験

【E3 2010】コントローラーを使わないゲーム革命・・・Kinectを体験

2010年6月20日(日) 23時12分
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昨年マイクロソフトから発表された「Project Natal」。カメラに基づいたテクノロジーでユーザーの全身を認識したゲームプレイを楽しむ、ということ以外は説明されず、謎に覆われた存在でした。ようやく今年のE3の基調講演でKinectと正式名称が発表され、実演デモによって詳細が明らかになりました。しかし、人の「モーション」で動くものをただ見るだけではその面白みは分かりません。筆者は"Kinect Experience"を体験できる貴重な機会が得られ、一時間ほどトライしました。簡潔に言えば、「Kinectは楽しい、面白い!」との感想ですが、読者の皆さんにも納得いくよう、詳しくお伝えいたします。

■Kinect Adventure

幕開けに、まず『Kinect Adventure』を遊びました。メインのゲームプレイはシンプルに、体を捻じ曲げて障害物をよけ、タイミング見計らってジャンプなどの動作で点数をかせぎ、それぞれのコースをクリアしていく内容のミニゲームコレクションです。マイクロソフトの担当者は、Kinectの開発趣旨でもあった「コミュニケーション」を重視していると説明しました。見るところ、一人プレイは練習やスコアアタック以外に遊べる要素があるか気になるタイトルでしたが、二人プレイで遊ぶ体験者は思わずの笑顔で楽しんでいました。

『Kinect Adventure』はタイトルからして「冒険」を連想させるゲームで、ゲーム世界に合ったゲームプレイで危険エリアを乗り越えます。色彩豊かなジャングルの中で急流の筏下りや、グランド・キャニオンのような絶壁の谷間で木の骨組みで支えられた、とても安全には思えない鉄道線路で多様に配置されたポイント・ボールを体を曲げた様々なポーズで貯めていく、などがあり、バラエティには欠けていない事は確かでした。特にプレイヤーが楽しんでいるように見えたのは、「Rally Ball」で、昔からのブロック崩しとテニスを合わせたような、飛んできた玉を手で叩いて正面のブロックを失くすゲームです。このタイトルを遊んだ朝日新聞社の方は、思わず「めっちゃ楽しいですな」と口に出し、笑顔満々で楽しんでいるようでした。



■Kinect Joyride

昨年のE3でも公開された『Kinect Joyride』ですが、原形はXbox Liveeのゴールドメンバーには無料配信されたシンプルなオンライン対戦レーシングゲームです。これをエンジンから作り直してKInect専用タイトルにしたものです。

カートレーシング式、しかもモーション操作のため、『マリオカート』と類似していることは否定できません。操作は、自動的に前進するので、まずハンドルを握るかのように腕を前に差し出し、カーブでは左右にハンドルを切る動作をして、腕を前へ強く伸ばすと加速ブーストを出せます。記者が実際にプレイしたところ、手動作だけではうまくコーナリング出来なく、壁に突撃することがありましたが、紹介者は「手動作と一緒に左右へ倒れこむようにするとより正確になります」と教えてくれたので、その後にはうまくカーブを曲がれました。感覚としては、子供の頃にファミコンで操作する時に従十字キーで操作しながら、その方向へ体がつられていくような懐かしさがありました。どうやら、慣れるまで少し時間がかかるそうですが、記者は下手ながら楽しむ事が出来ました。

レーシングモード以外にはスタントモードがあり、ハイスコアを目指してトリックで点を稼ぐモードや、スコア対戦してLiveまたはスプリットスクリーンで競い合うモードなどがありました。



■Kinect Sports

『Kinect Sports』は、任天堂社の『Wii SPorts』、そして『はじめてのWii』の内容と、コナミ社のファミコンソフト『Track & Field』の陸上競技がメインの11本のシンプルなミニゲーム集です。しかし、操作以外に各種Wiiタイトルと差別化するために、サッカー、テニス、バレーがあり、操作はそれぞれに合わせた動きやポーズを求めました。

記者はボーリングと短距離走を二人対戦で遊びました。また、一人プレイ用の陸上競技ゲーム各種を観戦しました。最終的には少し汗をかいてしまいかねない内容で、特にハードルレースでは膝の上下で認識され、キャラクターが走るので、足踏みしてながら、カロリーを少し消費したに違いないと思いました。

しかし、最も面白かったのはボーリング。投げる前は1対1で手の動きが反映されますが、Kinectはその動作をうまく探知してスピンなどをかけることで、記者のような運動神経鈍い人が楽しく遊べる仕様になっています。そしてなんと、ボールを上投げすることも可能で、ボールがレーンにひびを入れて落ちるところにユーモアある演出が感じられました。

■Kinectanimals

このタイトルは、任天堂社の『Nintendogs』の猫科版のようで、トラやヒョウの赤ちゃんをペットにして可愛がるゲームです。ゲーム開始は、プレイヤーは自分のペットに名前をつけることから始まりますが、そのネームを声に出してKinectに認識させるようです。

ユーザーの声はペットのトラ等を呼び寄せたり命令する時のゲームプレイの一部となっており、口頭に対する反応のよさが斬新的でした。ただ、遊んだバージョンが欧米向けなので、日本語なまりの命令は認識されない場合もありました。言語別のアクセントなどにどうマイクロソフトが対応するかが気になりました。しかし、ゲームプレイのメインは体を動かすことであり、自分のトラちゃんに寝転んだり、ジャンプしたりする芸を教える時には、プレイヤー自身がその動作を再現しなければなりません。驚いた実例では「死んだふり」を教えるときに床に寝そべって教えないといけませんでした。

グラフィックは、見栄え良いパッと目をひきつける鮮明なグラフィックで、ペットの方は、実際の動物同様に体の曲線が自然に表現され、キャラクターモデルも毛皮がリアルに再現されているなど、素晴らしい出来でした。印象としては、これ以上にかわいいデジタル・ペットが作れるかが疑問なほどのキュートさで、しばらくかまってあげないと画面に手をあてて、プレイヤーがいるかどうかを覗いたり、画面を内側から舐めるなど、思わず心が溶けてしまいそうでした。ペットごとに性格が異なり、40種以上あり、30以上の芸を誇るというボリューム詰まったタイトルです。

なお、『Kinectanimals』専用のぬいぐるみも発売される予定であり、首輪には名前のタッグと携帯電話の2次元バーコードがついており、ぬいぐるみを集めることで全てのペットを揃えられる仕様になっています。



■Your Shape Fitness Evolved

ユービーアイソフトがマイクロソフトと共同開発している『Your Shape Fitness Evolved』は、『Wii Fit』と似ていますが、全身を取り込むだけあって、数値やグラフにあまり注目せず、「運動を楽しく、ゲーム化する」ことを重視したタイトルです。もちろん消費カロリーを追跡することや、運動目標なども立てられますが、記者がプレイしたところ、運動している感覚を薄めるアクティビティがほとんどです。しかし、「Gym Mode」などもあり、本格的な運動を求める人のためにも設計されています。ゲーム始めると、まず体系や骨格を取り込み、健康状態を診断します。Wii Balance Boardとは違い、Kinectでは体重が量れませんが、入力することでより正確な運動プランが立てられます。

しかし、本稿で注目するのは「欧米では有名トレーナーのマイケル・ジョージ氏が開発協力して運動の「ゲーム」が健康的であると保証していることです。記者が遊んだのはムエタイ格闘技形のカーディオ・エキササイズで、画面に表示されるブロックを拳、膝、足で壊すゲームで、命中するとバラバラにはじけるブロックをタイミング良く壊すことでスコアも消費カロリーも上がるので、やりがいあるゲームでした。そのほか、太極拳やヨガをゲーム内のトレーナーの動きと骨格に合わせるモードがあり、花びら舞う背景を後ろに癒される音楽が流れ、心落ち着くモードでした。

Your Shape Fitness Evolved




■Dance Central

最後に、上記と相対するゲームで、同様に運動になるゲームですが、派手な演出兼ねて複雑なヒップホップなどのモダンダンスを遊びながら覚えていくタイトルです。仕組みは1対1にプレイヤーの動きが読み込まれ、正面のダンサーの動きにタイミングを合わせることですが、モーションセンサーが一層正確に認識し、動きも『Dance Dance Revolution』のように、右横に次の動きが表示されます。しかし、コマンドが流れるのは初心者だけのためであり、実際にはコンピューターを見ながらのほうが直感的で、踊りやすかったです。音楽は全て最近の曲で、有名コレオグラファーが開発したダンス・ムーブが注目です。

記者はすこし抵抗ありながら、ガラス張りのプレイ・ルームで挑戦しました。曲は人気バンドNo Doubtの「Hella Good」で、ベースが効いた少しハードな局でした。最初は恥ずかしく、あまり振り付けをしっかり踊っていませんでしたが、ゲームが励まし、だんだん調子が出てきて、最後には80%というハイスコアで終了しました。印象としては、このゲームを通せば間違いなくダンスがうまくなるということです。

というような体験でしたが、日本の家庭でもスペースの問題無く遊べる印象でした。また、マイクロソフトが掲げていたクオリティと面白さが伝わり、安心して発売を期待できるかと思われます。記者が主張したいことは、予想外の面白さ、そして直感的にゲーム世界に入り込める点です。実際、ゲームにボタンがないことは「ゲーム」が何であるかというコンセプト自体を変えかねないかと思われます。

Kinectの成功を左右するするのはマイクロソフト社にカジュアルゲーマーを引き寄せるためのイメージチェンジがどれほど効果的か、によるかがかと思われます。また、メーカーからのサポート、今後リリースされるゲームにかかっていそうです。Kinectはセガの新しいソニックタイトルを含める15本のロンチ・タイトルと共に米国で11月4日発売されます。この後が本番です。マイクロソフトの次の手が気になるE3となりました。

(Article written by オーラ・カイ)