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【E3 2010】『メトロイド』でも『プライム』でもない新しい『METROID Other M』

『METROID Other M』は今回の任天堂のE3ブースの中でも体験するのが難しいゲームの一つでした。

任天堂 Wii
『METROID Other M』は今回の任天堂のE3ブースの中でも体験するのが難しいゲームの一つでした。まず第一に人気がある。日本では想像できないことですが、ここアメリカでは高い人気を誇ります。そして台数が少ない(ゼルダと比べると)。そして、最後にじっくり遊べて体験時間が長いので回転も悪い。そんな『METROID Other M』たっぷり遊んできました。

まず、後ろから眺めていた僕の第一印象。軽い。どうにも軽い印象です。『メトロイドプライム』の重厚さと打って変わって軽快なサムスのアクション。さらにサードパーソンのアクションはシンプル過ぎないか。そしてグラフィックも最近の次世代機向けタイトルと比べると軽い。サムスの描写もちょっとおもちゃっぽい。大丈夫? というのが偽らざる心境でした。

結論から言えば、そんなのは単なる杞憂でした。

サムスの今回のミッションはBottle Shipと呼ばれる宇宙ステーションの探索。冒頭、サムスは銀河連邦軍に所属していた頃の古い戦友で上司であったアダム・マルコビッチの一団と出会うシーンからゲームは始まります。彼らはどうやら頑丈な扉に苦戦したようですが、サムスのミサイルでこじ開け、先に進んでいきます。このシーンは一団とサムスの確執を感じさせ、ストーリーの重要な部分になりそうな雰囲気でした。カットシーンを随所に挟みながら進むストーリーも注目です。サムスは再び単独で船内を進みます。

ゲームは基本的にサードパーソンのシューターです。サードパーソンと言っても、よくある背後視点でのカメラではなく、横位置からのほぼ固定のカメラです。この視点で、細かい一体一体の敵を狙って撃つというのは不可能です。ですから、サムスを縦横無尽に駆けらせて、など細かい敵を片っ端から蹴散らしていくというのが基本のプレイです。これが楽しい。操作もWiiリモコンを横持ちして使うボタンは1ボタンでジャンプ、2ボタンで攻撃、そして十字キーで移動、このくらいです。

サムスはその軽快な動きで敵の基地の中を行きます。タン、タン、タンと階段を駆け上り、壁キックで細長い空洞を上に行き、次々に襲う細かい敵を粉砕します。攻撃(チャージ弾)は方向さえ合っていれば自働で狙いを付けてくれるので慣れない人でも苦労しません。気分爽快!

しかし『METROID Other M』は単純で軽快なだけなゲームではありません。『メトロイドプライム』シリーズであったようなチャージ弾でこじ開けるような扉や怪しい個所。そんな時はWiiリモコンを持ち変えて通常の縦持ちに。すると視線は主観視点のバイザー画面となり、サムスの視点から慎重に狙いを定めてドカンと強力な攻撃をお見舞いしてやれるのです。主観視点では没入感の高いゲームプレイが実現されています。

横持ちと縦持ちを切り替えながら、ステージを縦横無尽に駆け巡り、敵を粉砕。気分はもうサムス・アランです。アクションゲームで実績のあるTeam Ninjaと任天堂が手を組んだ価値のあるアクションに仕上がっています。

宇宙ステーションの奥深くまで進むと変死した隊員の姿と、アダム・マルコビッチらの姿がありました。その隊員の脇からは小さな虫のような生物が。この生物が死の原因ではないか、頭によぎった瞬間、天井から大量の同じ虫が登場。それらはやがて合体して巨大な生物となり隊員達に襲いかかります。一同は連携して挑みます。サムスがミサイル弾を、隊員達が冷却弾で攻撃。やがて薄気味悪い紫色の生物は崩れ落ちます。

『METROID Other M』は期待するに値する作品になっていました。今回のE3で体験したゲームの中で、遊んだ後の満足度という意味では一番でした。遊び甲斐のあるアクションと、そして憂いの顔が美しいサムス・アランを巡る物語が続きを誘う『METROID Other M』は9月2日発売予定です。
《土本学》
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