投資銀行IBIS CapitalのコーポレートファイナンスディレクターTim Merel氏は、Wii、プレイステーション3、Xbox360といった据置ゲーム機とお金にまつわるレポートを発表しました。
■ゲーム業界の経済規模は映画業界に匹敵
2009年度のゲーム界全体の売上は770億ドル(約7兆1800億円)。同期間の映画の売上は850億ドル(約7兆9200億円)ですから、ゲームの経済規模は映画のそれに近いものであることが分かります。
■売上はWii・Xbox360・プレイステーション3の順
据置ゲーム機3機種の売上の内、Wiiが占める割合は47%で最も多く、次はXbox360で35%。プレイステーション3は残りの18%をキープしています。
■最も開発費が安いのはWii、HD機の1/6
2009年度の平均開発費も算出されています。Wiiの開発費用は最も安く500~700万ドル(約4億6000万円~6億5000万円)。これは前世代のゲーム機並みとされています。プレイステーション3とXbox360は1500~3000万ドル(約14億円~28億円)。文字通り桁が違うという訳で、数字からはHD機の開発がいかに負担をかけるかが見えてきます。
■次世代ゲーム機は2013年に登場
据置ゲーム機の市場規模は300億ドル(約2兆7900億円)以上。Merel氏は今後のゲーム界に関し、2013年に次世代ゲーム機が登場し「第8世代」がスタートすると予想します。「第8世代」の幕開けとなる2013年の市場規模は400億ドル(約3兆7200億円)となるものの、アジア圏の成長率は低いとのこと。不正コピーとMMO、カジュアルゲームの影響によるものとされており、東西のゲーム格差はまだまだ広がりそうです。
Merel氏によれば、今後パブリッシャーはより投資に慎重になり、独立系デベロッパーにはますます厳しい状況が続くとのこと。激動のゲーム界がどこへ向かうのか、「第8世代」の幕開けまでにどれだけ力を蓄えられるかが勝負となりそうです。
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