米国の調査会社NPDグループは、ゲーマーの31%が口コミを重視するとの調査結果を発表しました。ゲームに関する情報は口コミや友達の家で実際に遊ぶことで得ており、雑誌やソーシャルネットワーキングサイトを利用している人はわずか5%に過ぎなかったとのことです。
秋葉原のヨドバシカメラAkibaは『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』と『ドラゴンクエスト モンスターバトルロードII』の連動を停止しました。
同店舗ではプレイヤー同士の「すれちがい通信」(ニンテンドーDSを持ってすれ違うことで、相手の主人公キャラクターが自分の宿屋に泊まりにくる)の場を提供。
さらに『モンスターバトルロードII』を設置して連動サービス(“大魔王”戦まで勝ち抜いた状態のゲーム機と『ドラゴンクエストIX』で「すれちがい通信」することで「宝の地図」が手に入る)を行っていましたが、プレイヤーが殺到し「安全面の確保が困難」(ヨドバシカメラAkiba)であるとし、連動を中止することとなりました。
「ゲーム=一人遊びのためのもの」と捉えられがちです。しかし、この二つのニュースは「ゲーム=人の間を繋ぐもの」であることを示しています。友達の家でゲーム情報を得る海外ゲーマーと、すれちがい通信を求めて出かける日本ゲーマー、洋の東西を問わず人との繋がりを求めていることが分かります。
流行が拡大する理由の一つに「友達と体験を共有したい」というものがあります。友達と一緒に遊びたい……これは単純にして切なる願いです。海外ゲーム界は、技術の力で人が集まる場を作りました。Xbox LIVEやインターネット対応のゲームは、より遠くの友達と遊べるように発展してきました。
日本ゲーム界は、集まる場を作るのは遊び手たちに任せました。すれちがい通信(公称10~30m)やアドホックモード(公称30~460m)といった距離が制限された通信手段を用意し、友達が集まる動機を作り出したのです。
「海外で通用するゲームを作る」ことは現在の日本ゲーム界の目標です。
『ドラゴンクエストIX』や『モンスターハンターポータブル 2ndG』といったヒット作で見られた「友達が集まる動機をプロデュースする」という考え方は、海外進出において大きな武器になるのではないでしょうか。
欧米にはホームパーティの習慣がありますから「友達が集まる動機をプロデュースする」考え方との親和性は高いといえます。いかに気軽に、スムーズに集まって貰うかという点では工夫が必要になります(多人数プレイのみに固執せず、「宝の地図」による不特定多数とのコミュニケーションを併用した『ドラゴンクエストIX』の手法は工夫の大切さを教えてくれます)。ですが、制限された中で工夫するのは日本人の得意技であるはずです。海外を意識する、ということはグラフィックや設定を洋風にすることばかりではないのではないでしょうか。
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