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【E3 2009】ポリフォニー・デジタル山内氏に『GT PSP』やPSP goについて聞きました

昨日のソニープレスカンファレンスでも登壇し、PSP向け『グランツーリスモ』のプレゼンテーションを行った、ポリフォニー・デジタルの山内一典氏にお話を伺うことができました。PSP版に賭ける意気込み、PSP goについて、クルマやポリフォニーの将来について興味深い話が飛び出しました。

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昨日のソニープレスカンファレンスでも登壇し、PSP向け『グランツーリスモ』のプレゼンテーションを行った、ポリフォニー・デジタルの山内一典氏にお話を伺うことができました。PSP版に賭ける意気込み、PSP goについて、クルマやポリフォニーの将来について興味深い話が飛び出しました。

山内氏


■PSPでGTが初登場

―――いよいよPSPでも登場ということになります
2004年のE3で発表した覚えがありますので5年越しということになってしまいました。その時点で開発をスタートしていたのですが、途中で『GT5プロローグ』や『ツーリストトロフィー』があったりして結果として5年経ってしまいました。

―――シリーズ初の携帯機向けとしてPSPで作る難しさはありましたか
『グランツーリスモ』を作るに当たって、PSPのレースゲームは一通り目を通しました。その上で、自分達が作るからにはお手本になるようなゲームにしようと思いました。5年はかかりましたが、外注せず自社で作り、結果として手に取った瞬間に『グランツーリスモ』だと分かるようなゲームになったと思います。



―――ポイントとなったのはどのような部分でしょうか
まずは携帯機ならではの持ち運べるという部分をいかに活かすかという点と、バージョン毎に微妙に異なるPSPハードにいかに対応するかという点です。バージョンによって画面サイズやコントラスト、明るさ、そして操作性が微妙に異なりますので。液晶という意味ではさすがにPSP goは良いですね。ただ、全てのバージョンで最適に遊べるように調整をしています。

―――PSP goはどんな印象ですか
非常に抽象的ですが、非常にソニーらしい商品だなと。機能も中身もです。アップルとははっきり違うと思います。

機能面では液晶は今まで一番良いですね。残像はPSP-3000と並んで一番良くて、操作の遅延も一番良いです。やはりレイテンシーのない画面はいいですね。「ブラピア」のチームにももっとレイテンシーを高めてくれと言ってます。1フレーム遅延までは頑張ればいけると思いますし、そうでないと困ります。今は無理に工夫で誤魔化している状態です。

―――アドホックにも対応していますね
アドホック通信で最大4人で持ち寄って対戦ができます。それから、クルマのシェア(共有)とトレード(交換)ができます。クルマにはシェアしかできないもの、トレードしかできないもの、両方できるもの、両方できないもの、という種類があります。もちろん両方できるものが数としては圧倒的です。コミュニケーションをすることでどんどん車種が増えていきます。全部で800種類あるので、ぜひ色々なクルマに触れて欲しいですね。

―――据え置き機との連携などは
PSP版のガレージ情報は据え置き機に引き継げるようにするつもりです。毎回作品が出る度に1からクルマ集めをするのは大変ですから。以前は極めるような遊び方をする方も多かったのですが、近年はカジュアルなゲームユーザーも増えています。PSP版では『グランツーリスモ』を初めてプレイする方も多くなるといいなと思います。

―――カジュアルなユーザー向けに工夫した点はありますか
やり込もうと思えば24時間耐久レースなんかもできる据え置き機と違って、恐らく携帯ゲーム機ではそういう遊び方ではないと思うので、15分や30分間隔のような短い間隔でゲームを進行させる工夫は入れています。

■ポリフォニーの将来

―――若い人がクルマに乗らなくなったと言われています
ええ。まずはクルマの魅力を分かってもらわなければと思っています。スポーツカーだけじゃなくて、ハンドルを握る機会が減ってます。そういう人たちにもゲームを通じて何とかクルマの魅力を伝えていきたいですね。若い人にスポーツカーが手に届かないのと同じように、若い人にPS3と大画面テレビというのも難しいです。なのでPSPは戦略的な・・・いや「叫び」に近い存在かもしれません(笑)

―――ポリフォニー・デジタルとしてはゲーム以外でもクルマに関わる機会が増えているようですね
一昨年は日産GT-Rのマルチファンクションディスプレイをデザインしましたが、操作性もコンセプトも自信作です。自動車業界は100年の歴史があって、一緒に働いていると深さを感じます。もし彼らが面白い事や新しい事にチャレンジする際に、外部からの後押しや媒介を必要としているのであれば、ポリフォニーはまだデザインの面でもエンジニアリングの面でも力になれるリソースがあります。最初の設立段階からポリフォニーはゲームだけの会社だとは考えていませんでしたし、今後もその方向性は変わりません。



■グランツーリスモ5(PS3)についても

―――カンファレンスの映像はメッセージ性の強いものでした
「WRC」は極めてヨーロピアン的な、「NASCAR」は極めてアメリカンなモータースポーツです。その2つを見せたということです。以上(笑)。あの映像が全てですので色々と想像してみてください(笑)。

―――クラッシュもありましたね
はい、映像の通りです(笑)。ずっと要望はありましたし、チャンスがあれば導入したいと思って、リストの中には入ってました。技術的にはどんな事でも実現できます。あとはプライオリティとしてどうなのかという点のみです。例えば天候変化とかワイパーとか・・・。

―――ずばり年内発売は?
まだ言えません。ただ、納得いけば発売できる状態にはなっています。

―――ありがとうございました

《土本学》
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