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【E3 2009】米国で売れているジャンルは?どれくらいの人がゲームしてるの?PC市場との違いは?−ESAが調査結果を発表

米国のゲーム業界団体Entertainment Software Association(ESA)はE3にあわせ、米国家庭の68%がゲームをしているとする調査結果を発表しました。

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米国のゲーム業界団体Entertainment Software Association(ESA)はE3にあわせ、米国家庭の68%がゲームをしているとする調査結果を発表しました。

調査結果によると、米国家庭の68%がコンピューターか家庭用ゲーム機でゲームを楽しんでいるとのこと。

■プレイヤーの平均年齢
35歳

■年齢・性別の分布
18歳以下:25%
18〜49歳:49%
50歳以上:26%

男性:60%
女性:40%

成人男性の平均ゲーマー歴:12年
成人女性の平均ゲーマー歴:10年

50歳以上のプレイヤーが1/4を占めている辺りが興味深いところです。他の人とゲームを遊ぶ人は62%に達しており、これは前年度の59%から3%の増加。92%の両親が子供と一緒にゲームを買うかレンタルしており、83%の子供がゲームを買うかレンタルする前に両親の許可を得ているとのことです。

■2008年に米国市場で売れたゲームの年齢指定・ジャンル
E指定(全年齢):45%
E10+指定(10歳以上向け):12%
T指定(13歳以上向け):27%
M指定(17歳以上向け):16%

やはり全年齢が強く、注目のM指定は16%。
対象年齢が低い=割合が多いのではなく、E10+とT、M指定ではT指定が一番強いのが面白いところです。

■2008年に米国市場で売れた家庭用ゲームのジャンル(内はコンピューターゲーム)
Action:20%(2.7%)
Family Entertainment:19.3%(17.1%)
Sport Games:15.3%(1.8%)
Shooter:10.9%(9.7%)
Racing:8.4%(1.4%)
Strategy:6.2%(34.6%)
Role-Playing:5.4%(19.6%)
Adventure:5.3%(6.8%)
Fighting:5.1%(<0.1%)
Other Games/Compilations:2.2%(1.4%)
Children's Entertainment:0.9%(2.5%)
Flight:0.5%(1.8%)
Arcade:0.5%(0.5%)

アクションとファミリーエンターテイメント、スポーツが圧倒的な強さ。

コンピューターゲームと家庭用ゲーム機の差にも注目です。
家庭用ゲーム機ではわずか6.2%だったストラテジーが34.6%に、家庭用ゲーム機で20%のアクションがわずか2.7%になるなど、好まれるジャンルが完全に違っています。

前項と併せると、「全年齢向けのアクションorファミリーエンターテイメントorスポーツ」が米国家庭用ゲーム機の“売れセン”、PC移植も考えるのであれば「全年齢向けのファミリーエンターテイメントorシューター」が”安全牌”ということのようでしょうか。次に実際の売れ行きを見てみましょう。

■2008年米国市場の家庭用ゲームトップ20(NPD Group、Point-of-Sale Information調べESAまとめ)
1:WII PLAY W/ REMOTE WII Everyone
2:MARIO KART WII Everyone
3:WII FIT WII Everyone
4:SUPER SMASH BROS: BRAWL WII Teen
5:GRAND THEFT AUTO IV* 360Mature
6:CALL OF DUTY: WORLD AT WAR* 360 Mature
7:GEARS OF WAR 2* 360 Mature
8:GRAND THEFT AUTO IV* PS3 Mature
9:MADDEN NFL 09* 360 Everyone
10:MARIO KART NDS Everyone
11:CALL OF DUTY 4: MODERN WARFARE* 360 Mature
12:NEW SUPER MARIO BROS NDS Everyone
13:GUITAR HERO III LEGENDS OF ROCK* WII Teen
14:GUITAR HERO WORLD TOUR* WII Teen
15:LINK'S CROSSBOW TRAINING WII Teen
16:MARIO PARTY NDS Everyone
17:GUITAR HERO ON TOUR* NDS Everyone 10+
18:FABLE II* 360 Mature
19:MARIO AND SONIC: OLYMPIC GAMES NDS Everyone
20:MADDEN NFL 09* PS3 Everyone
(*:コレクターエディション、ゴールドエディションを含む)

■2008年米国市場のコンピューターゲームトップ20(NPD Group、Point-of-Sale Information調べESAまとめ)
1:WORLD OF WARCRAFT: WRATH OF THE LICH KING* Teen
2:SPORE Everyone 10+
3:WORLD OF WARCRAFT: BATTLE CHEST Teen
4:THE SIMS 2 DOUBLE DELUXE Teen
5:WORLD OF WARCRAFT* Teen
6:WARHAMMER ONLINE: AGE OF RECKONING* Teen
7:AGE OF CONAN: HYBORIAN ADVENTURES* Mature
8:THE SIMS 2 FREETIME EXPANSION PACK* Teen
9:WORLD OF WARCRAFT: BURNING CRUSADE* Teen
10:THE SIMS 2 APARTMENT LIFE* Teen
11:CALL OF DUTY 4: MODERN WARFARE* Mature
12:FALLOUT 3* Mature
13:CIVILIZATION IV* Everyone 10+
14:SPORE CREATURE CREATOR Everyone
15:CALL OF DUTY: WORLD AT WAR* Mature
16:SINS OF A SOLAR EMPIRE* Teen
17:SIM CITY 4 Everyone
18:WARCRAFT III BATTLE CHEST Teen
19:THE SIMS 2 KITCHEN & BATH INTERIOR DESIGN STUFF Teen
20:CRYSIS* Mature
(*:コレクターエディション、ゴールドエディションを含む)

家庭用ゲームでは任天堂の、コンピューターゲームではBlizzardとEAの強さが目立ちます。Wii用ゲーム7本がランクインしているうちの5本が任天堂発売のもの。Blizzardは『World of Warcraft』(WoW)の本体、拡張パック2つ、バトルチェストが、EAは『SPORE』『THE SIMS』関連がランクインしています。
ランキングで見ると、コンピューターゲームと家庭用ゲームでは大きく異なった文化圏であることが分かります。
《水口真》
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