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ネトゲで一旗上げたい人必読! ベンチャー系オンラインゲーム開発企業トップ座談会 第5回

2007年12月、インサイド編集部にエンタドライブ 久永智之氏、ゲームポット 植田修平氏、シグナルトーク 栢孝文氏、ハイファイブ・エンターテインメント 澤紫臣氏をお迎えし、ベンチャー系のオンラインゲーム開発企業4社の社長による座談会をおこないました。最終回となる第5回では、各社トップが「こだわりのポイント」を語ります。聞き手はインサイド編集人 伊藤雅俊です。

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栢:うちはプログラマーも結構、仕様的なことをいっぱい言ってくれる。プログラマーのチェックがまず入って、でき上がったものに対して全員のレビューが入って、私のレビューが入って、品質管理のレビューが入る。全部クリアした上で、これでやるよっていうのを皆でまたリリース会議をして、合意の上でいく。うちのラーメンですって出して「まずい」って言われたら、すごいへこみますからね。

植田:だからこそ未来は明るいと思うんですよ。(笑)

久永:明るいかどうかは分かんない(苦笑) 栢さんとかはもうある種のリスク飛び越えられてますけど、うちはこれからそのリスクにぶち当たる。自分達が作る最大のリスクって、タイトルの成否に直接依存するってことで、ましてうちはいまはまだ1タイトルで「タイトル=会社」の状態、これが振る舞うネタのすべてじゃないですか。なんとか次の手を打てることになっても、作るのにまた1年や2年はどうやってもかかりますから。

澤:時間かお金かどっちかですよ、やっぱり。このあいだテニスゲームを閉じましたけど、いろいろ事情はあるとはいえ、わけ分かんないリスクを背負ってお金がポーンと飛んでいく。「これどうするの」みたいな話を株主さんにも説明する必要ありますし。

久永:まあでも、そうですね、実際にはそんなんで経営なんて大きくは変わりゃしないのに、裏紙使ったり出張減らしたりとかしてるわけですよ。周辺のコストを必死に抑えて、使うんなら開発で金使おうと。そういうふうに考えてるってことを、意識して見せるようには気を付けていますね。

栢:結局のところ、何を中心に経営をするかですね。私はとにかく1にも2にも品質なんですよ。うちの品質管理のリーダーはすごいこだわりが強くて、私がOKって言ったやつでも駄目って言うぐらい。当然、ゲーム的に駄目だとか、フリーズが駄目だ、そういうこともチェックしているんですけども、感覚的なこととか、このマークは政治的な意味合いがあるから駄目だとか、そういうレベルまで品質管理しているんですよ。
サーバーのトラブルとかについても、別回線作って仮想的に数百台がつながっているような状況を作ったり、例えば問題の多い某セキュリティソフトでは、2001、2002、2003、2004、2005年って全バージョンのチェックをしたり。2003だけ動きません、みたいなのが出て来るんですよ、やっぱり。そういうレベルの品質と、あとは当然ゲームが面白いかどうかっていう部分の品質。
品質だけを見てやっていれば、あとはついて来るというか。当然、発売日があるからここまで出さなきゃいけないっていうのがあるんですけど、皆で判定して、いや、これは駄目だとなった時にリリースしないという決断も必要だと。
リリースしないと当然その分売り上げ上がらないので経営リスクになると思うんですけど、どちらかというとリリースしちゃうリスクの方が大きいかなと思っています。どこまでリスクを取るかっていう話になるんですけど、品質はとにかく追求するんだと。これがどうやら能力の高いクリエーターの人にとってやりがいがあるみたいなんですよね。もういいからとことんやれって言われた方が、なんかこのへんでいいんじゃないって言われるよりも、いいみたいなんですよ。

シグナルトーク 栢孝文氏


久永:そうでしょうね。うちはもちろん品質にはこだわりたいんですけど、それ以前に他が作ってないものを作りたいというのが一番強い。今や100%どこでも見たことがないゲームってそう簡単に生まれないとは思ってるんですけど、とにかくちょっとでもいいから何か他と違うことを探し続けることですかね。うちのゲームを韓国にも持って行きましたけど、この業界の人ですら、こんなゲーム見たことない、分かりませんっておっしゃった人も一部にはいましたから。
あとは、ユーザーがこちらの思ってたのと違う遊び方とかするのが逆に楽しいのかもしれないですね。「そこ?みんなが気に入ったのは」みたいな。今回うちもテストサービスでちょこっとだけですが、そういうのが出てきてくれて、本当にうれしかったですね。

■「ユーザーの声はすごく大事だけど、聞いて噛み砕いて提案し直さないと」


《伊藤雅俊》
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