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BBCで放映された任天堂ドキュメンタリー詳細+画像

ゲームビジネス その他

BBC3で任天堂のドキュメンタリー番組「Outrageous Fortunes: Nintendo」が放送されました。これは世界の大ブランドを毎週紹介していく一時間番組で任天堂はその第3回目で他にはディズニーやウォルマートが放映されました。

「Outrageous Fortunes: Nintendo」は「任天堂の後ろに居るのは宮本茂と山内溥」の謎を探ろうというテーマで日米で多数の関係者から話を聞くという構成。残念ながら山内溥のインタビューは叶わなかったようですが、宮本茂、荒川實、ハワードリンカーン、ヘンク・ロジャースと非常に豪華な出演陣となっています。

最初の舞台は京都。山内溥の祖父・房次郎が花札作りを始めてからの歴史が紹介されます。今は倉庫になっているという任天堂のモダンな旧本社や山内氏の家も紹介されます。「山内はパワフル、エンペラーのような力を振るっている」と言うのは外国メディアの日本コーディネーターとして有名な門脇邦夫氏です。

山内氏といえば囲碁アマチュア6段というのは有名な話、司会のLibby Potterも実際に囲碁を習います。次いで登場するのはテトリスのBPSの社長のヘンク・ロジャース、囲碁を囲んで行われたインタビューでは、山内氏について「イエスかノーか決めたら絶対変えない人」と評していました。

更に任天堂の謎に迫る旅は続きます。インスタントライス、タクシー、ラブホテル、、任天堂がやった失敗事業に話は移ります。タクシーの話は有名なようで、登場した名鉄タクシーの運転手さんは「タクシーは知ってたけどラブホテルは始めて聞きましたね」と言ってました。次はラブホテルとはどんなものかとLibby Potterは通訳と共に行きます。

「任天堂商法の秘密」・「スーパーファミコン 任天堂の陰謀」の著者の高橋健二氏も登場します。氏は初めて山内氏に会った際の名刺交換でのエピソードを紹介。何でも山内氏は差し出した名刺を奪うように取って、まるで将棋の駒を進めるように机に叩きつけ、睨み付ける様な視線で見てきたそうです。山内氏の生い立ちについて「恵まれた環境で何不自由なく育ったけど、父親が出ていって祖母の手で育てられた事が人格形成に影響したんだろう」と分析していました。

「任天堂はその昔 愛を図る機械を発売していた」のラブテスターも登場。Libby Potterが待ち行く3組のカップルに声をかけて試してもらっていました。

話はそろそろ任天堂のゲーム時代に突入。1990年に収録された宮本氏の話が紹介されます―「まあ給料のことは詳しく居えないんですよね。成功しているからと言って物凄いギャラを貰っているという事はありません。僕らは大きなスポンサーが居てくれるという感覚があるんですね。個人でやっていれば出来が悪くても売られてしまうことがあるんだけど、結構納得できるまで作らせて貰えるんです」、この話は最後のインタビューにも繋がります。

舞台は米国に移って、任天堂の歴史を書いた書として有名な「ゲーム・オーバー任天堂帝国を築いた男たち」の作者のデヴィッド・シェフ氏が登場し、ドンキーコングを始めとして輝かしい任天堂のアーケード作品を軽く紹介します。任天堂を救った『ドンキーコング』が初めて置かれた店も紹介されます。

次いでシアトルにある任天堂オブアメリカの本社へ。ここでは元副社長として任天堂の法律関係を一手に引き受けていたハワード・リンカーン現マリナーズCEOとのインタビューが行われます。氏は荒川氏について「私はビデオゲームを米国に再びもってくるには荒川のやった方法以外思いつかない。彼は働いて働いて働いて、この会社の中で彼の知らないことは無かった」とコメント、デヴィッド・シェフ氏も「荒川とリンカーンが力を合わせて任天堂の強靭な成功はある」と述べています。

1989年に任天堂が他社のゲームを店に置かないように圧力をかけた、とアタリとの間で訴訟になり、遂には連邦議会にまで飛び火した際のエピソードも紹介され、議員が証言する貴重な映像も流されました。もちろんここで指揮を執ったのはリンカーンです。

Libby Potterはリンカーンと共にマリナーズの本拠地のセーフコ・フィールドに向かいます。オーナーの特等室には山内氏の肖像画とメッセージが刻印されています。「セーフコフィールドが全ての世代の集まる家となることを希望する 19 July 1997」というようなメッセージですが、オーナーは今まで一度も来た事がないそうです。

荒川氏の話に移ります。ヘンク・ロジャース曰く山内氏は「荒川にもっとタフになって、会社を乗っ取って、山内溥になって欲しいと考えていた。無理な事だけどね」だそうな。荒川氏へ取材を任天堂に申し込んだものの断られたそうですが、そこはもうフリーな身、ハワイのマンション(プール付き!)に乗り込みます。

荒川氏は辞めた理由について「ゲームビジネスはとてもタフで難しい。もう20年以上もゃってきたのでそろそろリタイアする時期だと思った」と言い、妻の陽子さんも「他の人の何倍も働いてきたし、大変な仕事だから」と言っていました。義父の山内氏については「ビジネス命の人。ハワイに何度も招待したけれどビジネスでなければ行かないと断られた。彼は死ぬまで任天堂のことを考え続けるのだと思う」と話していました。

ここから話はゲームがてんかんを起こすのではないかという話に移り、息子が『ロックマンX』を遊んでいててんかんを起こした、という方が登場しました。証言したのは元任天堂オブアメリカ・コンシューマー・サービスのJerry Sarvas氏で、任天堂がてんかんを引き起こす可能性があるのを認識していて、その可能性が高いゲームのリストもある、と話しました(リストにはゼルダの伝説やテトリスが含まれているようでした)。

「任天堂は最初トランプ会社で親や祖父母を対象にしていたので、私たちは安全について出来る事は全てやってきた」とリンカーンは否定しています。

本当に危険性があるのかバーミンガム大学の研究所で『ロックマンX(FC)』・『スーパーマリオブラザーズ(FC)』・『マリオカートダブルダッシュ(GC)』・『メトロイドプライム(GC)』・『マリオサンシャイン(GC)』・『ゼルダの伝説〜風のタクト(GC)』の6つのゲームをテストしました。その結果英国でのテレビの基準値に適合していたのは『スーパーマリオブラザーズ』と『ゼルダの伝説〜風のタクト』のみで、特に『ロックマンX』は強いフラッシュが1秒間に4回入っていることなどが指摘されました。

話は世界のスーパースター宮本茂へ、まずはVirgin Megastoreでサイン会を行った際の様子が紹介されます。次いで登場するのはファンサイトMiyamoto Shrineの管理人のCarl Johnson氏。何やら『マリオブラザーズ2(=海外版の夢工場ドキドキパニック)』について話しています・・・。更に宮本氏の母校(多分、金沢美術工芸大学)で宮本茂を知ってるか? とインタビューがしていました。

最後は任天堂の京都本社に乗り込みます。山内氏のオフィスの前まで行きますが、出社していなかったようです。本社では宮本氏へインタビューが行われます。最初の質問は「マリオ2はどきどきパニックに似すぎではないか」という前述のMiyamoto Shrine提案の質問。これには宮本氏も「凄くマニアックな質問ですね(笑」と苦笑。「日本で発売したどきどきパニックをベースにしたもので、多分そう思われたのだと思う」との答えでした。

山内氏との関係では「山内さんにとってね僕というのは同僚とかライバルとかの年代じゃなくて子供の年代なんですね。だから僕は山内さんの子供の世代として受け入れてくれる、好きなことをやらせてくれる。非常に良いスポンサー」、サラリマーんを続けている事については「僕は楽しんでますからね。ビジネスだと、沢山のお金を使って、全部自分でやらなきゃいけない。仕事に集中できるところで仕事をする、最高の所だと僕は思ってます」と話しています。

そして番組エンディング、、、「私がやっている頃は任天堂は小さい会社でした。でも今は大きな会社です。これからも成長していくためにはファミリー企業ではいけない」という荒川氏のコメントがありました。
《土本学》

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