AP通信の「ビデオゲームを遊ぶ医師はエラーが少ない(Surgeons Who Play Video Games Err Less)」という記事を訳したものです。間違いや不適切な表現がありましたらごめんなさい。ベス・イスラエル病院というのはハーバード大学医学部付属の研究所だそうです。
ニューヨーク(AP通信) - ソファーで任天堂やプレイステーション(原文ママ)を遊ぶのは外科医達にとってよい結果を生むようです。研究者達は週当たり3時間以上ビデオゲームで遊ぶ医者はそうでない医師に比べて37パーセントミスが少なく、27パーセント早く手術をこなす事に気付きました。
「ゲームを遊ぶのも手術をするのも、同じ様に腕や目を運動させます」この火曜日にベス・イスラエル病院メディカルセンターで研究結果を発表したDr. James "Butch" Rosserは言いました。
小さなカメラと体外から操作する機器を使った腹腔鏡手術は盲腸から結腸、膀胱まで体のあらゆる部分で行われます。最も小さな部分に入って行う手術は外のスクリーンに繋いだ小さなカメラを入れて、ビデオを見ながら機器をリモートコントロールで操作します。今では医師たちはビデオシミュレーションで技術を練習できるようになりました。
Rosserは腹腔鏡手術で医師達は「3フィート(=約1m)の箸で掴んだ糸を針の穴に通す」スキルを求められると言います。
「はい、じゃ行きましょう!」とRosserはそう言ってゲーム『スーパーモンキーボールの前に座りました。これはゴールにボールを入れるゲームです。「これはとても良い健全なゲームです。血も見ないしガッツも要りません。でも体を切り開いて2つの破片を縫い合わせるのと同じスキルを求められます」
良いビデオゲームの腕が手術のスキルに応用できるかという研究は、ベス・イスラエル病院とアイオワ州立大学の米国立メディア・家族研究所と共に進められました。研究は2003年5月〜8月に行われた12人の医師達と21人の医学校の生徒達のテストに基づきました。
各医師は運転技術、反応時間、腕と目の運動を調べる為に3つのゲームを行いました。
「(研究は)X世代が医学の世界に入ってきた事の象徴」と共同研究者でベス・イスラエル病院の麻酔専門医の Dr. Paul J. Lynchは言います。Lynchは何年にもわたってビデオゲームが持つ効果について研究してきました。
ウィスコンシン大学でビデオゲームが学習に与える影響を研究しているKurt Squireは言います「ビデオゲームを遊ぶことで、間違いなくタイミングやタッチのセンスを発達させることができ、そして、機器を巧みに操る直感的な物を得ることが出来ます」
SquireはRosserの研究には参加してませんが、「(ビデオゲームが)保健・医療の専門家を育てる際のキーになる事は有り得る」と言いました。
ベス・イスラエル病院はこの研究がもっと適用可能か実験を進めています。
Rosserは「トップガン」と呼ばれるコースを考えました。外科の訓練生はビデオゲームで機敏さや正確さのウォーミングアップをしてから手術室に入ります。
「それはフットボール選手に似てます」Rosserは言います「まず最初に暖まらないといけません」
