―――今回出して気に入っているとかオススメなものは
全て気に入ってますが、『ボクらの太陽』は新しいチャレンジなのでショウ映えはしませんが一番力を入れています。
―――前からこのようなゲームを作りたくて、やっと技術的な可能になったという事ですか
技術というものよりセンサーの値段ですね。僕はいつもインタビューのときは「生ゲー」というのを言ってるんです。どういうゲームかと言うと、ゲームを買ってきて、ゲームオーバーになればそのディスクが壊れてしまう。それでまた命を買いにいく。そういうアイデアは沢山あるんですがメディアが幾らで作れるかというのか分らないのとそこから進めないんですね。『ボクらの太陽』の場合も太陽を使ったものを作りたかったけど、実際太陽センサーを入れて商売として成り立つかという事が分ってなかったという事です。
―――3つ動いてますが、どう時間を割いているのか
『ボクらの太陽』はゲームデザインをやってそれをチームに投げて、帰ってくるのを監督するという方法です。『3』はべったりゲームデザインも演出も直でゃってます。『ツインツネーク』はプロデュースに徹して中身に関してはうちのスタッフとシリコンナイツにある程度やってもらってそれを監修して直してもらうという方法です。
―――『ツイン』はメタルファンかやったこと無い人向けなのか
両方ですね。当然やったことないひとにも遊んでもらいたいが、前遊んだ人にも『2』のシステム、アクション、AIを積んだ敵兵との遊びが出来るので同じ物語でも違う見方が出来ます。
―――ストーリーの違いとかは
大幅には変わりません。北村龍平監督という日本の素晴らしい映画監督に絵コンテからやってもらっているのでかなり違うシーンや追加されたシーンが沢山あります。
―――基本的に小島演出が好きというのが多いですが、北村氏はどのくらい関わっていますか
物凄い関わってます。北村監督は子供の頃にボクのゲームをして僕のファンだったというのですが、僕も彼のファンです。今の日本映画界に彼以上の人は居ない。当然『メタルギア』というのは僕が演出したい、ただ僕以外に誰かに任すなら北村龍平。どうぞ弄ってくださいという感じ。全てモーションキャプチャーなんです。危険なジャンプやアクションも。リハーサル含めて丸2ヶ月掛かったんです。最初北村監督も僕にかなり気を使って、冒頭のヘリコプターのシーンなんかも原作に近い物だったんですが、それは違うでしょ、という話になって、それでエスカレートしていって中盤から後半は物凄いことになってます。みなさんちょっとびっくりすると思います。
―――1が終わって2を作って、また1を作るというのは面白いですか
面白いですね。自分で言うと変ですけど(笑)。非常にシンプルでいいと思いました。凄くメタルギアが大きくなかったという変だけど、周りからの圧力が無かった頃に作ったので非常にストレートなゲームだと思います。
―――最後に何か
今回は3本タイトルを持ってきて、『3』は本家の続編。『ツインスネーク』は『1』のリメイクさんですが宮本さんと北村監督とシリコンナイツのコラボレーションでどうなるかという、今でとは違う血が生み出すメタルギアソリッドです。『ボクらの太陽』というのは全く新しいゲームのプレゼンテーションというニュアンスなので、どれもが僕にとっては自信作で、皆さんにも遊んでもらいたいなあというものです。
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